JAZZY VIBES
ジャズが入りませんでしたが……店舗ではCLUBのコーナーにあって、いわゆるクロスオーヴァーを拡大解釈したと捉えられるものをぼんやりと並べてみました。このへんの面々が参照しているソウル/ファンクやジャズ/フュージョン、ディスコ/ブギーなどは、オリジナル音源も発掘がまだまだ同時進行しているような状態でもあります。時代の趨勢や流行り廃りとは関係なく、耳を傾けるのがいいかもしれません。なお、現在進行形のジャズものでは圧倒的に素晴らしかったTres-menを載せたかったですが……今号でPlaywrightを特集しているのでそちらもご覧ください。*轟
YATHA BHUTA JAZZ COMBO 『Yatha Bhuta Jazz Combo』 All City Dublin
コズミックで空間的なブギーを推進してきたオンラだが、時流がきたと思ったら本人は好き勝手な次元へ上昇。スピリチュアル・ジャズを標榜した心地良く黒いプロジェクトで、ジャミロクワイの20周年盤と合わせて聴いてもOKな高品質の宇宙! *出嶌
THUNDERCAT 『Apocalypse』 Brainfeeder
テクニカルなベーシストぶりを誇示したデビュー作に続き、この2作目ではフライング・ロータスの勧めもあって自身の歌を大きくフィーチャー。〈エヴァ〉愛やオースティン・ペラルタへの追悼も表した、パーソナルなドキュメント感も印象的だった。*池谷
monolog 『17 LIVING SOULS』 mono-phonics
前年のヒップホップ再演集の時点でセンスの良さは明白だったし、市川愛とのコラボ盤も良品ではあったが、本作がここまでとは! すべての演奏を自身で行う日本人プロデューサーがボストンで生んだソウルフル・ダイアリー。ジョージ・デュークのカヴァーも収録。*出嶌
Ovall 『DAWN』 origami
ヒップホップやジャズ、ソウルをシームレスに紡ぐバンドが、個々の活動を持ち寄って高次元なポップスへとプログレスを遂げた快作。さかいゆうを迎えた“Hold You”をはじめ逸曲揃いなだけに、本作をもっての活動休止は惜しまれるが、メンバーそれぞれの今後に期待だ。*池谷
- 前の記事: ブルー・ノートとグラスパー
- 次の記事: TECHNO & HOUSE――(1)