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特集

DRUM 'N' BASS――(1)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2014年01月08日 18:01

更新: 2014年01月08日 18:01

ソース: bounce 362号(2013年12月25日発行)

文/青木正之



例年以上に盛り上がった〈Sound of UK〉の2013年!



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90年代末にあった数年の低迷期を除けば、発祥の地UKから撒かれた種が世界中に根を下ろす格好で、世代を超えて安定した人気を維持しているドラムンベース。2013年は何度目かのピークが訪れた年だった。特に躍進が顕著だったのは、曲の尺を3〜4分とコンパクトにまとめた歌モノでポップ・フィールドに侵攻したアーティストたち。ルディメンタルはその最たる例だろう。

なかでもレーベルとしてその旗振り役を担いシーンの底上げを図ったのが、アンディC率いるラムだ。ブレイクして巣立ったチェイス&ステイタスに続き、2013年はサブフォーカスとウィルキンソンをメジャー流通に委ね、全英チャートのTOP10に2曲を送り込んでいる。本隊からもロードスター、ハミルトン、DCブレイクスらがハードコアなファンを狂気させるシングルを20タイトル以上リリースと息巻いた。

またチャートでは派手な成功といかなかったが、ポップ・サウンドとこの数年じわじわと浸透してきたディープ系を一手に引き受け、インディー・シーンを牽引してきたホスピタルの存在も見逃せないものだ。とりわけサブレーベルのメッド・スクールから届いた、エレクトロニカ/アンビエント/ダブステップを内包したイサーウッド、ラング、ロウテックのミュージシャンシップ溢れるアルバム群は、この先もシーンは安泰だろうと希望を抱かせるに十分だった……。

が、しかしこれで2013年が終わったわけではない! 年の瀬には先述のウィルキンソン、さらにヴェテラン組ではペシェイ、ジョニーL、明けて2014年には〈黒いスクエアプッシャー〉と称されるリー・バノンがニンジャ・チューンからアルバムを発表する。新年もドラムン・ファンには慌ただしい日々が続きそう!



▼関連盤を紹介。
左から、ロードスターの2013年作『Future Perfect』(Ram)、イサーウッドの2013年作『Etherwood』、ロウテックの2013年作『Sprouted And Formed』(共にMed School)

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