WORLD――(2)
BOMBINO 『Nomad』 Nonesuch
砂漠のブルースを奏でる西アフリカのシンガー/ギタリストが、ブラック・キーズのダン・オーバックとタッグを組んだ一枚。いわゆるワールド・ミュージックのリスナー以上に、その迫力満点な演奏からジミヘンやレッド・ツェッペリン好きが激しく反応していて興味深かった。*智男
JERI-JERI 『800% Ndagga』 Ndagga
シャンガーン人気を煽ったマーク・エルネストゥスの後ろ盾で話題を呼んだセネガルの打楽器集団。機械のように精密なポリリズムは〈フジロック〉でも絶賛され、ミニマル・テクノ信者までを虜に。その影響でワヨなどのアフロ・パーカッション作品が好調だったことも追記しておこう。*西尾
blue asia 『RADIO MYAHK』 Aby/HIGH CONTRAST
映画「スケッチ・オブ・ミャーク」がロングランを記録するなか届けられた久保田麻琴のトリップ・トゥ・宮古島アルバム第2弾。ファンキーなビートが注入された古謡のカッコ良さに悶絶した人も多いだろう。こんなワイルドな沖縄作品は、他にはちょっと見当たらない。*桑原
アラゲホンジ 『たからかぜ』 GLOCAL
〈民謡ニューウェイヴ〉の象徴とも言えるバンドが、エンジニアに内田直之を迎えたこの2作目は、モダンなお祭りビートで日本人の心を表わすものに。なかでも未来への力強いメッセージが込められた、福島県と宮城県に伝わる民謡のリメイクが感動的だった。*桑原
LEE HI 『First Love: Lee Hi Vol.1』 YG
BUSKER BUSKERやロイ・キムなどTVオーディション番組出身者の活躍が目立ったK-Popシーンにおいても、彼女の存在感はズバ抜けていましたよね。本デビュー作で示したアデル系のモダン・ヴィンテージな音作りを、イ・ヒョリやIUらが模倣したこともその証拠。*山本
ZION. T 『Red Light: Zion.T Vol.1』 Amoeba Culture/Loen
プリンスやジャスティン・ティンバーレイクみたいな歌手が韓国にいるとは! しかも本国の配信チャートで1位を飾るとは!……と腰を抜かしました。本作以降もトロットにラップを乗せるなど、おもしろい動きを見せている彼。そのポテンシャルは計り知れない。*山本
EXO 『XOXO: EXO Vol.1』 S.M.
レイヴィーなダブステップなどを披露し、グループの勢いをそのまま表現したアグレッシヴなこの初フル・アルバムから、年末のホリデイ盤まで、休む間もなく走り続けたEXO。彼らを含め、VIXXやCRAYON POPといった2012年デビュー組がこの1年で見事に大ブレイクしました。*山本
G-DRAGON 『G-Dragon 2nd Album: Coup D'etat』 YG
ミッシー・エリオットやディプロが参加した本作を通じ、その人気が世界に及んでいることを実感。韓国の民謡を引用しながら、独自のEDMを創造する姿が眩しくって! でも、ここがゴールじゃない! 何とジャスティン・ビーバーとの共演盤が控えているってよ! *山本
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