元ARMA ANGELUSのメンバー、PETEがフロントマンを務めるシカゴ出身のバンド、フォール・アウト・ボーイのセカンド・アルバム。アルバム冒頭はレーベル・ヘッドのJAY-Zのアナウンスでスタート。その他、パニック・アット・ザ・ディスコ、ニュー・ファウンド・グローリーもゲスト参加。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
前作『From Under The Cork Tree』が300万枚を超えるヒットを記録して、グラミー賞新人部門にノミネート・・この2年の間に彼らを取り巻く状況は大きく変化した。メジャー2枚目となる本作は、ゲストにジェイ・Z、プロデューサーにベイビーフェイスの名がクレジットされていることから、〈脱パンク!?〉〈R&B化!?〉と勘ぐってしまうが、いざフタを開けてみるとどこをどう切ってもフォール・アウト・ボーイにしか聴こえない安心の仕上がりだ。ダンサブルなビートや壮大なバラードなどの新境地を見せつつも、彼らの最大の武器であるポジティヴなメロディーは、良い意味でまったく変化していない。成功に溺れることなく地に足の着いた活動を続け、そのなかで新しいことにチャレンジする自信も手に入れた……そんな彼らだからこそ作り得た100%フォール・アウト・ボーイ印のハイブリッド・ポップ・ミュージック! 胸のすくような快心作だ。
bounce (C)粟野 竜二
タワーレコード(2007年03月号掲載 (P71))