グライムスに続くポスト・インターネット世代の次なる刺客!ディーン・ブラント・アンド・インガ・コープランド(ハイプ・ウィリアムス)に続 いて<Hyperdub>が送り込むのは、2011年にリリースされた『Hour Logic』が多くの媒体から絶賛されたブルックリンの女性プロデューサー、ローレル・ヘイロー!ハイプ・ウィリアムスやジェームス・フェラーロのリリー スで現在、最も注目されているレーベルのひとつ<Hippos in Tanks>からリリースされたデビューEP『King Felix EP』たった一枚で頭角を現し、グライムスやゾラ・ジーザス、ナイトウェーヴと並ぶインディ・ミューズとして瞬く間に注目を集める。さらに、同レーベルか らリリースされた『Hour Logic』は<WARP>の初期A.I.シリーズやデトロイト・テクノへの憧憬が透けて見えるドラマティックなテクノ/エレクトロ・サウンドへシフト し、その評価を確固たるものにした。ブリアル擁するUKインディ・レーベルの名門 <Hyperdub>からリリースされる本作は、ドリーミーなシンセ・レイヤーのオーロラ群を彼女の生々しい歌声が時に力強く、時にレイヤーのひとつとして存在しながらアルバム全体を侵食する一方で、その下ではオウテカがアナログ機材で遊んでるような変態ローファイ・ファンクや、脈打つ低音がフィジカルなグルーヴも顔をみせる。USインディーのドローンでチルなトレンドに沿いながら、彼女の自由な音楽遍歴が見事に結実したアルバムは、リスナーをなんともいえない叙情感の中へ誘うヴォーカル・アンビエント" Light + Space"で幕を閉じる。時代の閉塞感をスクリューして引き延ばした酩酊感も最高だが、彼女のインナースペースは世界中のベッドルームをドラマティックに包み込むだろう。ジャケットは日本の現代美術家、会田誠氏の『切腹女子高生』を使用!
DIS
発売・販売元 提供資料(2012/04/26)
ヒッポス・イン・タンクスからのキング・フェリックス名義作や“Hour Logic”(2011年)が評判だったローレル・ヘイローが、ハイパーダブからフル・アルバムをリリースしました。アトモスフェリックなシンセのレイヤーがドラマチックなエレクトロニック・サウンドやドローン、アンビエントなどに、いままではあまり聴くことのできなかった本人のヴォーカルをうまい具合に練り込んで聴かせてくれます。ハイパーダブからってことでダブステップを期待した皆さんにはちょっとわかりづらい内容かもしれませんが、なんとなくこれからのレーベルの方向性を示唆するような作品のような気もするので、注目しといてほしいです。ちなみにエキセントリックなジャケットは現代美術家・会田誠による〈切腹女子高生〉!
bounce (C)サクライマー
タワーレコード(vol.344(2012年5月25日発行号)掲載)