"My Generation, My Music"シリーズのブラック&ポップス編。ヒップホップMC、カニエ・ウェストが2005年に発表したセカンド・アルバム。前作を遥かに超えるクリエイティヴィティと豪華ゲスト陣に彩られ、グラミー賞最多8部門ノミネートおよび3部門受賞した傑作。全米10週1位シングル「ゴールド・ディガー feat. ジェイミー・フォックス」他を収録。 (C)RS
JMD(2012/09/13)
西欧帝国主義の象徴ともいえる〈007〉のアレをキャッチーにサンプリングしながら、アフリカはシエラレオネの状況をラップした先行シングル“Diamonds From Sierra Leone”は単なる皮肉じゃなく、ストレートな意志表明だったのだ。そんなフッド寄りの姿勢はゲームをフィーチャーした“Crack Music”にも受け継がれている。かと思えばマルーン5のアダム君を起用した“Heard 'Em Say”が煌めき、かと思えばジェイミー・フォックスにふたたびレイ様を憑依させた“Gold Digger”がドス黒く響き、かと思えばジョン・ブライオンが制作に携わった曲もあり、かと思えばヒューストンの俊英ポール・ウォールと合体してスクリューし、かと思えば……(以下略)。もちろんミリ・ベン・アリやコモンらも動員。ナードな〈Pop Bullshit〉とは真逆の、クレヴァーな瞬発力とエグいオモロさに満ちた大傑作。クマには爪と牙があることを忘れちゃいけない。
bounce (C)出嶌 孝次
タワーレコード(2005年09月号掲載 (P65))