フォーマット |
LPレコード |
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構成数 |
2 |
国内/輸入 |
輸入 (ヨーロッパ盤) |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2020年06月12日 |
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規格品番 |
9362490559 |
レーベル |
|
SKU |
093624905592 |
元々『SWIMMING』の姉妹作としてリリースされるべく制作が進められていたという『CIRCLES』。マック・ミラーが死の直前まで取り組んでいたこのアルバムを、共にプロデュースを手掛けていたジョン・ブライオンが見事に仕上げてくれた。ミラーの遺族によると、彼は『SWIMMING』と本作『CIRCLES』は対となる作品で、2つの異なるスタイルが互いを補い合いながら円を描いていく――"円を描きながら泳ぐ"というコンセプトを持っていたという。フィオナ・アップルからブラッド・メルドー、フランク・オーシャンまで幅広いアーティストの作品を手掛け、『SWIMMING』のプロデュースも手掛けているジョン・ブライオンは、マックと生前過ごした時間、そして彼との会話を元に、『CIRCLES』を完成させたのであった。共同プロデューサーとしてマックとともに名を連ねている彼は、マック本人が抱いていた曲へのヴィジョンを、一切の妥協なく形にしているのだ。
本作『CIRCLES』は、ローファイなビートやシンガーソングライター風のサウンドが取り入れられるなど、前作『SWIMMING』とはまた違ったサウンドスケープを持つ作品である。しかし、ラップに加え、歌声をフィーチャーしたり、生楽器を取り入れたりしているところや、ひたむきで告白調の歌詞など、前作から引き継がれている面もあるのだ。その一方で「Surf」のT-REX風のギターや、プラスティック・オノ・バンド時代のジョン・レノンを思わせるようなプロダクションの「Complicated」、さらに60年代L.A.の先端を駆け抜けたサイケ/フォーク・ロック・バンド、ラヴの「Live And Let Live」のカヴァーなどの楽曲からは、『CIRCLES』がRAP/HIPHOPアルバムではなく、ジャンルの枠を大きく踏み出していることが感じられる。
アルバムからのリード・シングル「Good News」は、Pitchforkに「暗闇に射しこむ、静かな楽観」、ニューヨーク・タイムズに「音楽的な気紛れと、メランコリックな言葉遊び」、DJ BOOTHが「『GOOD NEWS』は目を見張るようなトラックだ」など、米メディアから高い評価を集めている。また配信で先行発売されているアルバムも、THE INDEPENDENT紙で5点満点、THE GUARDIAN紙やNMEで5点満点中4点、Pitchforkで10点中7.4などアルバム評で軒並み高得点を獲得している。
歌詞のあちこちに、当時のマック・ミラー本人の苦悩や葛藤、心の動きが垣間見える部分も見受けられる『CIRCLES』。このアルバムを手にした我々は、彼が目指そうとしていたサウンドスケープを想い、また彼が遺してくれた音楽に感謝するのみである。
構成数 | 2枚
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1.[LPレコード]【A面】
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1.Circles
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2.Complicated
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3.Blue World
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4.Good News
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【B面】
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1.I Can See
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2.Everybody
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3.Woods
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4.Hand Me Downs
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2.[LPレコード]【A面】
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1.That's on Me
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2.Hands
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3.Surf
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4.Once a Day
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レビュー-
一2019年の9月に亡くなったラッパーの遺作。もともとは2018年のアルバム『Swimming 』と対になる作品としてレコーディングが進められていたものだ。簡素なサウンドに、マック・ミラーのラップと歌を乗せたプロダクションはとてもシンプル。〈まるで空から落ちてゆくその寸前みたいだ〉と歌われる"Circles"には、みずからの運命を悟っていたかのような侘しさがあり、涙なしでは聴けなかった。
bounce (C)近藤真弥タワーレコード (vol.436(2020年2月25日発行号)掲載)
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