2023年7月6日(木)再入荷予定
フォーマット |
CD |
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構成数 |
2 |
国内/輸入 |
輸入盤:国内流通仕様 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2021年06月25日 |
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規格品番 |
TMNI21004 |
レーベル |
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SKU |
4947182115657 |
※英本国における最新リマスタリング。マスタリングエンジニア:マイク・クレメンツ(Nimbus Records)
※アナログ録音(1-12)
※オリジナル・アナログ・マスターテープよりデジタル化:エイドリアン・ファーマー(2021年4月) *デジタル録音である13.を除く
※500本限定盤
※マスターに起因するノイズや一部ドロップアウト、編集が存在します。予めご了承ください
※通常ジュエルパッケージ仕様
※日本語コメント:板倉重雄(日本語帯裏に掲載)
ペルルミュテールは、ラヴェルのピアノ曲を直接、解釈・演奏スタイルに関して教えを受けたことで生前から伝説的な存在のピアニストでした。2023年3月に亡くなった坂本龍一が生前、葬儀の際のプレイリストに含まれていた「ハイドンの名によるメヌエット」は、このペルルミュテールによる演奏です。フランス音楽を愛した、ラヴェルの第一人者による教授想い入れのその音源をぜひ。
ヴラド・ペルルミュテール(1904年5月26日、リトアニア、コヴノ~2002年9月4日、フランス、ヌイイ=シュル=セーヌ)は、ポーランド系ユダヤ人で、21歳のときにフランスに帰化したピアニスト、教育者。とくにラヴェルのピアノ曲の解釈については、直接ラヴェルより解釈・演奏スタイルに関して教えを受けたことで、生前から伝説的な存在となっていました。彼はラヴェル/ピアノ独奏曲全集を1955年と1973年の2度録音していますが、当CDは2度目の録音であり、1979年のLPでの初リリース以来、多くの賞賛を集めてきた一組です。
ペルルミュテールは10歳で渡仏してモーリッツ・モシュコフスキーに師事し、13歳でパリ音楽院のアルフレッド・コルトーのクラスに入学。モシュコフスキーからは明快さと想像力に富んだ運指法を学び、コルトーからは音色の深みと音楽の芸術的な把握を学びました。15歳で音楽院を卒業するとジュネーヴで初の公開リサイタルを開いています。その後、ラヴェル作品の研究に打ち込み、演奏を聴いてもらえないかとラヴェルに手紙を書いたことが1927年の入門に繋がり、1929年にラヴェルの全ピアノ作品を演奏した際には、ラヴェルもそれを聴きに来ています。大家になっても学ぶことを忘れず、1993年5月7日の最後のリサイタルまでその姿勢は一貫していました。Nimbusレーベルへも1992年7月まで多くの録音を続け、カラフルで幅広いサウンド、輝くようなタッチ、名人芸的なテクニックを今に伝えています。2002年に98歳で亡くなるまで若手の育成にも力を注ぎ、日本人の弟子も多く残しました。
今回の復刻に当たり、1973年に録音されたアナログ録音である12曲に関してはCDで初リリース時以来となるオリジナルのアナログ・マスターテープからのデジタル化を行いました。そのデジタル化がNimbusの現社長であり、今回13.曲目の組曲「マ・メール・ロワ」の連弾版で共演しているエイドリアン・ファーマーによって行われているのは注目点です。さらに、現在における最良の音源状態を再現すべく、最新でNimbusレーベルのエンジニアであるマイク・クレメンツ氏により最新でリマスタリングを行いました。尚、Nimbus Recordsは元々、音質に関しても一定以上のクオリティと高い意識を持っており、これまでCDでリリースされたものに関しても、フォーマットにとって最適なクオリティが維持されているとの判断から、これまで一度も再マスタリングを行ったことはありません。今回、初期リリースから時間がかなり経過していることや、昨今の機材の進化も考慮に入れ、復刻にあたって最良の音質をお届けするという当社のリクエストを快諾していただきました。当CDは、デジタルフォーマットは一律との認識を覆す音質を目指しています。また、輸入盤ですが帯の裏には新規で400-600字程度の日本語コメントを新規で掲載しています(ブックレットの日本語訳はありません)。
構成数 | 2枚
エディション | Remaster
モーリス・ラヴェル:ピアノ作品集
<DISC1>
1. 鏡
2. 水の戯れ
3. 亡き王女のためのパヴァーヌ
4. 夜のガスパール
<DISC2>
5. ソナチネ
6. 高貴で感傷的なワルツ
7. 組曲「クープランの墓」
8. 前奏曲
9. ボロディン風に
10. シャブリエ風に
11. 古風なメヌエット
12. ハイドンの名によるメヌエット
13. 組曲「マ・メール・ロワ」(連弾)
【演奏】
ヴラド・ペルルミュテール(ピアノ)
エイドリアン・ファーマー(ピアノ) (13)
【録音】
1973年7月26日-8月2日、ニンバス・スタジオ(バーミンガム、イギリス) (1-12)
1982年3月9日、ワイアストン・レイズ(モンマス、イギリス) (13)
1975年9月、ニンバス・スタジオ(イギリス)
【リマスタリング】
マイク・クレメンツ(2021年4月)
【アナログからのトランスファー】
オリジナル・アナログ・マスターテープよりデジタル化:エイドリアン・ファーマー(2021年4月) *13を除く
【原盤】
Nimbus Records
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1.[CD]
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2.[CD]
ラヴェル直伝の解釈が聴ける貴重な記録!
ペルルミュテールについては、言わずもがな、屋上屋を架す必要もないであろう。ラヴェルから直接に教えを受けた弟子の演奏が良質なステレオ録音で聴けるのは、それだけで貴重である。
気になる音質の改善点であるが、一言で言えば「だだっ広いスタジオの遠くで弾いているペルルミュテールのもとに、聴き手の私が二三歩近付いたかのような」印象である。あるいは「靄が晴れたかのような」とか「薄皮一枚剝がれたような」などと形容することも出来ようか。とにかく、いまいちハッキリとしなかった音像の焦点がキッチリと合って、そこに程よく余韻が乗っている感じである。その分、テープヒスは若干強く出ているが、ペダルの踏込み音などは当盤の方がよく分かる。
演奏自体は、ややミスタッチが散見され、音質向上が裏目に出てそれらが目立ってしまうところも無きにしも非ずである。だが、前述の通り、作曲者直伝の演奏をステレオで聴けるという点において、他の追随を許さないものである。私情を排した演奏であり、音と響きが揺蕩うように流れ行くさまは、アンニュイな印象も受ける。
Nimbusおよびタワレコさんの好企画にも称賛を贈りたく、総合評価で星5つ!
奏者は、曲を作曲者にじかに習った。Nimbusレーベルならではの名盤の復刻。
すべてが自然に流れていくかのような演奏。演者の来歴を知らなくとも、これを聴いて「(楽譜の再現を越えて)作曲者自らが頭に浮かんだ楽想をそのまま弾いている」との印象を受ける人が多く出るのでは。旧盤も所有しているが、リマスタリングについては「大成功」とまではいかなかった。元々の録音が、ピアノの直接音よりも空間を捉えた、ややモワつく音であるから改善に限りがあるのは解る。全体的に紗1枚を剥ぎとったようになったものの、曲によっては自由さが失われて伸びやかさに欠ける音に聴こえる。なお、タワーレコードからのリクエストにより、CD-RではなくプレスCDになった点は良い。だがバック・イン・レイ紙は相変わらずインクジェットプリンターからの打ち出しのようだし、ブックレットは通常の印刷としても、紙質等品質はやや劣る。
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