フォーマット |
CD |
---|---|
構成数 |
3 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2021年09月07日 |
---|---|
規格品番 |
ALCD-128 |
レーベル |
|
SKU |
4530835113676 |
若林は2017年のリサイタルシリーズ「フルーティッシモ!」でシャリーノをテーマとして今回収録の12作品を演奏、第72回文化庁芸術祭で新人賞を受賞している。また、このアルバムには写真家タイナカジュンペイによる48ページの写真集も付属。シャリーノ作品×若林かをりのフルート×タイナカジュンペイの写真という立体的なコラボレーションが実現。
若林かをり
京都生まれ。東京藝術大学音楽学部 卒業。ヴァイオリン奏者アーヴィン・アルディッティ氏の演奏するシャリーノ作品に衝撃を受ける。その後参加した現代音楽セミナー&フェスティバル「秋吉台の夏」で、シャリーノ作品を数多く演奏するマリオ・カーロリ氏との出会いをきっかけに渡仏。(公財)ローム ミュージック ファンデーション奨学生として、ストラスブール音楽院スペシャリゼーション課程 フルート科および室内楽科 修了。(公財)平和堂財団海外留学助成を受け、スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院修士課程 現代音楽表現演奏科を、満場一致の最高評価を得て修了。修了論文は『日本文化…時間と空間の総括概念である"間"が、ヨーロッパの現代音楽にもたらした影響について』。2017年度文化庁新進芸術家海外研修員。
サルヴァトーレ・シャリーノ生誕70年を記念し、フルート独奏作品を特集して開催したリサイタル「フルーティッシモ!vol.5」の成果として、2017年度第72回文化庁芸術祭賞 音楽部門新人賞を受賞。日本現代音楽協会主催「現代音楽演奏コンクール"競楽 X"」第2位。2015年度滋賀県文化奨励賞。2006年平和堂財団芸術奨励賞。アンサンブル九条山メンバーとして、2019年音楽クリティック・クラブ賞奨励賞および令和元年度 大阪文化祭奨励賞を受賞。
タイナカジュンペイ
17歳の時にスウィフト作『ガリヴァー旅行記』に触れてから文学に没頭。欧州に強烈な憧れを抱くようになる。そこから神話、宗教、文学、哲学、歴史、絵画を貪るように学び、20歳の時にドイツへ留学。滞在中に100都市は見なければと目標を立て、ドイツの主要都市から小さな村々までを訪ねる。帰国し大学を卒業後、一度は会社員になるも、自身の中にマグマのようにたぎるロマンを何かの形で表現したいという夢を捨てきれず、創作活動の道へ。言葉を書く執筆活動や言葉を吐き出す演劇を経て、言葉を必要とせずに直感的に完成する写真に傾倒し、生活の中心になっていく。30歳の時にドイツ・ハンブルクに移住、そこを拠点に日本や世界を巡る。様々な経験や想いを折り重ねた現在、「都市とは何か」「あなたは誰ですか」等、世界や人間の本質に迫る根源的なテーマに挑むべく、ファインダー越しに見る世界に内包される膨大な言葉や情報を汲み取り、シャッターを押す瞬間に至るまでの過程と物語を写真に収めながら、答えを探す旅を続けている。
ALM RECORDS/コジマ録音
構成数 | 3枚
合計収録時間 | 02:00:04
サルヴァトーレ・シャリーノ Salvatore SCIARRINO (1947-):
<Disc 1>
[1] ベルクソンの時計 L'orologio di Bergson (1999)
[2] さようなら 風の家 Addio case del vento (1993)
[3] 死の太鼓 Morte Tamburo (1999)
[4] 遠景のオーラ All'aure in una lontananza (1977)
[5] フェニキアのイメージ Immagine fenicia (2000)
[6] 三美神が花開かせるヴィーナス Venere che le Grazie la fioriscono (1989)
[7] ヘルメス Hermes (1984)
<Disc 2>
[1] 雲に捧げられたテキストで Fra i testi dedicati alle nubi (1989)
[2] アトンの光輝く地平線 L'orizzonte luminoso di Aton (1989)
[3] 風が運んだ対蹠地からの手紙 Lettera degli antipodi portata dal vento (2000)
[4] 遠景のオーラ* All'aure in una lontananza (1977) *
[5] どのようにして魔法は生み出されるのか? Come vengono prodotti gli incantesimi ? (1985)
[6] 歓喜の歌 Canzona di ringraziamento (1985)
【演奏】
若林かをり(フルート、アルトフルート*)
Kaori WAKABAYASHI (flute, alto flute*)
【録音】
品川区立五反田文化センター
20190年3月11-12日、8月27-29日
2020年3月16日
Recording Location:
Gotanda Cultural Center, 11-12 March and 27-29 August 2019, 16 March 2020
-
1.[CD]
-
現代音楽にはどうしても『相性の良さ』がつきまとう。シャリーノなどのイタリア系は特にその気が強い。合わない人が演奏すると音が間伸びしたり、唯の音の羅列に成り下がったりと良い所が打ち消されてしまう。そういう点で若林さんの音は天職と言ってもよいほどの相性の良さを聴かせてくれる。音に隙がないのだ。そしてフルート一本とはとても思えない音色の豊かさ! 付随するタイナカジュンペイの写真は黒を貴重としたモノクロな縦の世界。それにシャリーノ×若林の横の世界が交わる事で、徐に世界が色づき始める。現代音楽ならではの複数ジャンルが交差した実に面白い作品だ。
intoxicate (C)大場健タワーレコード (vol.154(2021年10月10日発行号)掲載)
欲しい物リストに追加
コレクションに追加