現状アナログのみ!2023年のヒップホップシーンを示唆する重要作!
アトランタ出身の「リル・ヨッティ」5枚目となる本作はサイケデリックロックやエレクトロ・プログレッシヴに接近した注目作。1曲目から哀愁漂うロックを展開し驚くのも束の間、見事にその世界観での曲が続く。その中キラリと輝くエレクトロポップ「drive ME crazy!」の多幸感は、ファレルの「Happy」にも近い。2023年のヒップホップシーンを示唆する重要作だ。 (C)池袋店:柴野 直史
タワーレコード(2023/03/31)
リル・ヨッティ(Lil Yatchy)の5枚目となるニュー・アルバム。先行してSoundCloudで公開した新曲 「Poland」は、瞬く間にバイラル・ヒットなり、アルバムへの期待が高まっている。F1lthyがプロデュースしたこの曲には、「I took Wock to Poland / Wock(咳止めシロップ)をポーランドに持っていった」という繰り返しが印象的で、デンゼル・カリーやウィズ・カリファ、ドレイクらがSNSで絶賛していることでも話題となっている。
ブラック・ヴァイナル2LP仕様
発売・販売元 提供資料(2023/01/23)
マイペースに活動するヨッティの約2年ぶりとなるニュー・アルバム。これまでの作品のテイストは残しつつ今作ではより自身の嗜好を強く反映させ、ヒップホップというジャンルでは括りきれないオルタナティヴなサウンドにアプローチ。インディー・ロックやエレクトロ・ポップ界隈のアーティストを制作陣に起用してギターや鍵盤などを大胆にフィーチャーしている。著名ラッパーを多く招いていた近作と異なり、客演もダニエル・シーザーやジャスティン・スカイといったシンガー勢。酩酊感のあるトラックをバックに、持ち味であるオートチューンを用いたラップとヴォーカルだけでなく、ファルセット・ヴォイスやコーラス・ワークも披露してドラッギーでサイケデリックな作品に仕上げている。
bounce (C)Masso 187um
タワーレコード(vol.471(2023年2月25日発行号)掲載)