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好評シリーズ~NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ第4弾

日本の現代音楽

 

好評シリーズ~NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ第4弾

シリーズの第4弾は、黛敏郎と湯浅譲二による音源を収録した2タイトル。黛敏郎の作品集では、岩城宏之や森正の指揮による初演や黛自身の談話などをカップリング。湯浅譲二の作品集では、60~80年代における演奏を集め、彼の音楽の変遷を辿ることができます。また、湯浅自身による楽曲解説も興味津々です。

 

日本のミュージック・コンクレート創始者! 音響芸術と日本文化の融合への原点がここにある

ある時は、あの壮大かつ実験的な音楽「涅槃交響曲」の作者として、またある時は「題名のない音楽会」の司会者として、他、様々な才能を発揮した黛敏郎。おのおのの聴き手の年齢によっても、頭に浮かぶ姿が微妙に違うのではないでしょうか。そんな黛の作品、映画音楽から吹奏楽、電子音楽まで本当に幅広いジャンルに渡っていますが、ここに選ばれた4つの作品で、それらを万遍なく体現できることでしょう。極めて考え抜かれた十二音音列による厳格な音を放つのは、予想もつかないような楽器群であり、電気的な音と、アコースティックな音が交錯する不可解な世界は、まさに小宇宙そのものです。「オーケストラのための呪」は、まさに映画音楽そのもの。「プリペアド・ピアノと弦楽のための小品」は詩的な感情こそあれど、音としてはとてもシリアスなもの。そして「カンパノロジー」は、後の「涅槃交響楽」を予感させる、梵鐘の音を使った気も遠くなるような音響、録音技術(ミュージック・コンクレート)への挑戦です。今作では、日本の電子音楽批評&演奏家としても第一人者である川崎弘二氏に解説を執筆を依頼。曲に対する詳細なアナリーゼを含めた資料価値のみならず、大変興味深い一つの読み物としても成立する素晴らしい解説です。

 

【収録内容】
1. 七人の奏者によるミクロコスモス(1957)[初演]
 北村維章(クラヴィオリン)
 伊部晴美(エレクトリック・ギター)
 小野顕(ミュージカル・ソー)
 外山雄三(ピアノ)
 小宅勇輔、小林美隆、近衛秀健(打楽器)
 岩城宏之(指揮)
録音:1957年3月28日 第一生命ホール
放送:1957年4月7日 ※モノラル録音

2 .作品を語る
鼎談:諸井誠、矢代秋雄、森正
談話:黛敏郎

3. オーケストラのための「呪」(1967)[初演]
 NHK交響楽団
 森正(指揮)
録音:1967年11月29日 東京文化会館

4. プリペアド・ピアノと弦楽のための小品(1957)
 坂本玉明、竹内智子(ヴァイオリン)
 奥邦夫(ヴィオラ)
 藤本英雄(チェロ)
 本庄玲子(ピアノ)
 岩城宏之(指揮)
録音:1957年10月24日 第一生命ホール

5. ミュージック・コンクレートによる「カンパノロジー」(1959)[放送初演]
 NHK電子音楽スタジオ
放送:1959年11月29日 ※モノラル録音

音楽の中に、思想、哲学、人間性、その他を封じ込めた作曲家。自身の音楽観についての解説あり

本来は外科医志望であった湯浅譲二、作曲は趣味で行っていたといいますが、1950年代の、当時としては最新鋭の「現代音楽」に触れるうち、自分でもこのくらいは書けるのではないかと思ったのだそうです。そんな湯浅が本格的に創作活動を始めたのは1952年、「実験工房」に参加してからのことでした。彼がどんな道を歩んだか、そしてどんな音楽を書いたのか。それは実際に解説を読み、音楽を聴くことで理解できることでしょう。過去に何人かの作曲家が試みてきた「邦楽器と西洋のオーケストラの融合」をより深く発展させた、“筝とオーケストラのためのプロジェクション「花鳥風月」”、数字で書かれた楽譜から生まれる不確定的な音楽を追求した“インター・ポジ・プレイ・ション I”など楽器と奏法の追求、果ては“ホワイト・ノイズによる「プロジェクション・エセムプラスティク”まで、時間を越えた音を求めた作曲家による、新たな地平線がここにあります。

 

【収録内容】
1. 箏とオーケストラのためのプロジェクション「花鳥風月」(1967)
 菊池梯子他(箏)
 読売日本交響楽団 若杉弘(指揮)
録音:1971年2月10日 厚生年金会館(「現代の音楽展'70」より)

2. フルート、ピアノ、2人の打楽器奏者のための「インター・ポジ・プレイ・ション I」(1971)
 小泉浩(フルート)
 高橋アキ(ピアノ)
 山口恭範(打楽器)
録音:1972年12月7日 東京文化会館(「Sound Space Ark I」より)

3. クラリネットのための「クラリネット・ソリテュード」(1980)[初演]
 森田利明(クラリネット)
録音:1980年9月19日 東京ドイツ文化研究所ホール

4. 楽曲解説
 湯浅譲二

5. 2つのフルートのための「相即相入」(1963)
 吉田雅夫、野口龍(フルート)
放送:1964年3月29日 ※モノラル録音

6. ホワイト・ノイズによる「プロジェクション・エセムプラスティク」[放送初演]
 NHK電子音楽スタジオ
放送:1964年3月29日

 

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2011年11月01日 19:36

更新: 2011年11月01日 20:00