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J-Jazz界のトップ・ドラマー=大坂昌彦、待望のリーダー作

大坂昌彦

 J-Jazz界のトップ・ドラマー、大坂昌彦が新たに結成したクインテットと共に放つ、待望のリーダー・アルバム!自らが選曲・録音、アート・ワークまでにこだわった、まさに“今”を切り取った最高傑作!!

 今作では大坂本人が造詣の深い、シュールリアリズムの芸術や絵画、近年の世情等からインスピレーションを受け、それを自らの中で昇華し具現化した、オリジナル曲を中心とした意欲作となっている。レコーディング・メンバーには、バークリー留学時からの旧知の仲である盟友、今泉正明(p)。前作にも参加し、信頼のおける島田剛(b)。そして、フロントの2管にはニュー・ジェネレーションとして、その活躍が期待される山田拓児(as、ss、bc)、西口明宏(ts)が務めている。

※Assemblageとは仏語で「寄せ集め」、「集合体」を意味する。

【メンバー】
大坂昌彦 (ds)
今泉正明 (p)
島田剛 (b)
山田拓児 (as、ss、bc)
西口明宏 (ts)

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バンドサウンドを意識し、昨年からメンバーを固定して臨んだ本作品。オリジナル作品を中心にすることで非常にコンテンポラリーなサウンドになりました。話題の若手サックス・プレイヤー二人の素晴らしいソロも聞き応えがあります。
《大坂昌彦》

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【収録曲/解説】
※この曲解説は、音楽評論家の中川ヨウ氏が、大坂昌彦へのインタビューを基にライナー・ノーツとして執筆したもので、フォーキャスト・ミュージックが抜粋引用しました。

M1「Side Effect」
「この曲は、最初のコードのメロディと和音が浮かび、音が次の音を導くようにしてできた曲です。1年間プレイしているうちに、イントロとアウトロを構成し直しました」
 大坂昌彦のミュージカルなドラミングが音楽を支え、新進気鋭の2フロントのアプローチも面白く、今作のエキサイティングな予兆を伝えるナンバーである。

M2「Exquisite Corps」
「モチーフを作り、それを組み合わせて作った曲ですが、そういったアイデア自体がジャズらしいと思っています。多国籍風な印象? 最近、そういう曲がよくできるのですが、テナーの西口くんの影響もあるのでしょう。
 一緒にやっているプレイヤーの影響は、受けたいですから。タイトルの『甘美な死骸』とは、シュールレアリズムで流行った遊びのこと。複数人で、いつ、どこで、誰が、何をしたというカードにことばを書きこみ、詩を作る遊びなんです。『甘美な死骸が新しいワインを美味しく呑んだ』という回答から、ゲームにこの名前がつけられたそうですが、作法が似ているので、こう命名しました」

M3「Hunted」
「ぼくはTVで『ナショナル・ジオグラフィック』を見るのが好きなのですが、ニシキ蛇ハンターの回を見てできた曲です。地を這うようなベース・ラインがまず浮かび、作曲しました」

M4「Danae」
「ダナエとはギリシャ神話に登場する、アルゴスの王女で、西洋絵画では人気のある主題です。ぼくはクリムトの絵で『ダナエ』を見、その官能的なことに驚嘆しました。ゼウスがダナエに恋をし、黄金の雨に姿を替え、彼女に迫ったという神話ですが、メンバーにはあえて詳しい話はせず、雨のイメージで演奏してもらいました」

M5「Duke Ellington's Sound Of Love」
 チャールス・ミンガスがデューク・エリントンに捧げた曲をとりあげ、このグループらしい味つけで、各メンバーが見事な演奏を聴かせる。
「ミンガスのエリントンへの敬愛がよくでていて素晴らしく、好きな曲です。原曲はよりダークな印象がありますが、この新作では少し軽やかにしました」

M6「Bonz」
 冒頭のエフェクトをかけたピアノといい、コンテンポラリーな雰囲気が横溢している。難しいと感じずに、面白いと思えるのも、このグループの演奏力ゆえのことだろう。
「近年、若手のプレイヤーたちは、変拍子の曲をそう肩肘張らずに演奏するんですね。聴き慣れているからだと思いますが、曲を書く立場としては表現の幅が広がりますし、うれしいことです。この曲は今年の正月に作曲したのですが、メロディに導かれてできた曲です」

M7「Sorrow」
 2011年3月11日の大震災は、秋田生まれの大坂にとっても重い意味をもった。そのとき経験した、痛みと哀悼の意が曲になった。山田のバス・クラリネットが哀切さをもって奏され、そこに西口が加わることで、喪失の悲哀が祈りへと昇華していく。今泉のピアノも泣き、島田のベースも語る。
 ここでの非常に抑制されたドラムスは、大坂のひとつの新境地だといえる。「やはり、あの日のことは忘れられません。そのときの気持ちを、音楽に携わる者として曲にしなければならないと思ってきました。2、3回ライヴにかけてから推敲したのですが、あえてメロディアスさを排し、機械的に変質させることで、曲の本質を差し出したいと願いました」

M8「Once,Twice」
「歌えるナンバーもほしいと、今作のために書き下ろした曲です。ピアノ・トリオで、今泉さん、島田くんをフィーチャーしました」
 コンテンポラリーな曲もいいが、こういった美しいメロディの曲を書けるのが、大坂の作曲家としての力量だ。

M9「Echo」
 大坂のドラミングを存分に楽しみたい、ダイナミックなナンバーだ。一丸となって生む躍動も素晴らしく、このクインテットが“バンド”であることの証左にもなっている。
「こういった、アドリブで聴かせる曲はドラマーとしては気持ちがよいのですが、日本人が最も苦手とするタイプの曲かもしれません。しかし、やるからには、一本筋が通った演奏をしたいと臨みました」

M10「Last Train Home」
 パット・メセニーが『スティル・ライフ』(1987年)に収めた人気曲を、取りあげた。テナー・サックスとアルトの2管で演奏しているのが興味深い。最近の大坂グループのライヴでは、ラストにこの曲が演奏される。
「パット・メセニーは、ギタリストだった父の影響でデビュー時から聴いてきました。彼が構築するデジタル・リバーブを多用したサウンドに興味をもち、毎月のように楽器を買っていましたね。この曲は、ライヴでアンコー ルにいい曲はないかと選びました。メロディは、ドヴォルザークの『家路』 (新世界より第2楽章) からインスパイアされたのではないかと思いますが、ぼくは、むしろ『家路』に近い雰囲気で演奏しました。ドラムもブラシで、ライヴに来てくださったお客様に『いい気持ちで帰ってくださいね』という想いをこめ、プレイしています」

大坂昌彦 ツアー情報

「Assemblage」発売記念ツアー
8月11日(土)東京・御茶ノ水NARU(問)03-3291-2321
http://www.jazz-naru.com/
8月16日(木)NHKセッション収録
(放送予定:NHK FM/9月16日(日)午後11時~)
http://www.nhk.or.jp/fm/session/
9月20日(木)愛知・名古屋jazz inn LOVELY (問)052-951-6085
http://www.jazzinnlovely.com/
9月21日(金)静岡・浜松HERMIT DOLPHIN (問)053-451-1807
http://www3.tokai.or.jp/hermitdolphin/
9月22日(土)山梨・笛吹 ザ・いさわJAZZ 2012(問)055-262-3626(石和温泉旅館協同組合)
http://xn--jazz-453cyd2sjk.com/
9月28日(金)東京・御茶ノ水NARU(問)03-3291-2321
http://www.jazz-naru.com/
9月30日(日)茨城・取手 JAZZ DAYz! 2012 (問)0297-73-3251(取手市民会館)
http://homepage2.nifty.com/3251/24nendo/jazz24.htm

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カテゴリ : 予約

掲載: 2012年07月19日 12:22

更新: 2012年07月19日 12:22