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ゴールドスミスの燃えるシンセ・スコア『勝利への旅立ち』登場

勝利への旅立ち燃えるスコア・サントラ・ファンに、2012年末に待望の大型アイテム登場!

2012年は、本当に、さまざまな大作・名作サントラがCD化され、行き着く暇もないほどでありましたが、ここへきて、さらなるビッグ・プレゼント。

それは、80年代のジェリー・ゴールドスミスのシンセ・スコアの最高傑作ともいえる『勝利への旅立ち』!

1986年、デイヴィッド・アンスポー監督作品、インディアナ州を舞台に、悩み多い高校のバスケットチームが新しいコーチを迎え、州大会で勝利するまでの、超王道スポ根物語。

ことに、コーチ役のジーン・ハックマンを始め、バーバラ・ハーシー、デニス・ホッパーら、大人たちのドラマも見ごたえ有、のち、同じくスポ根名作をもうひとつ『ルディ/涙のウイニング・ラン』も感動させるアンジェロ・ピッツォ脚本、デイヴィッド・アンスポー監督のチームが、小手先なしの真摯な傑作を見せてくれる。

そして、この王道ドラマをさらに印象付けたのが、こちらは王道ではなかった、ジェリー・ゴールドスミスのスコア。ゴールドスミスのスポーツものは『ウィンブルドン愛の日』(1979)以来か。以前に『ラストラン』『組織』で組んでいたプロデューサーのカーター・デ・ヘイヴンが製作するスポ根ものにゴールドスミスは参加するが、これが、結果的に、その後のゴールドスミス・サウンドのイメージも代表する傑作となった。

『グレムリン』『未来警察』あたりからゴールドスミスがハマりはじめたシンセによるオーケストラ・サウンドの構築。86年には『ポルターガイスト2』『リンク』を発表しており、いずれもがシンセの音色が重要な役割を担っている。だが、今回の試みは斬新で、SFでもホラーでもなく、さわやかな青春/人間ドラマで、ゴールドスミスは、シンセを大幅導入し、本来なら、オーケストラがさわやかに聴かせる感動のメロディをシンセの音色で聴かせるのである。

時代の80年代は、ポップスもので固めるサントラが全盛期であり、そういった作品のサウンドではもちろんシンセは多用され、その中での曲数少ないオリジナル・スコアもシンセで作られていることが多い。いわば、当時、若者に観てほしい作品には、シンセの音色が似合った、といっていいだろう。『勝利への旅立ち』は、物語からすれば、若者向けの熱いポップスのオムニバス的なサントラが作られても不思議はない内容。だが、そういったサントラではなく、ゴールドスミスのオリジナル・スコアがドラマを彩り、その音がサントラ盤としてリリースされたのであった。

ゴールドスミスの人気作は、さまざま、拡張版の形で各コレクターズ・レーベルがフォローしてきた。ファンの中で群を抜いた人気がありながら、諸事情ゆえで実現していなかった、そんな本作のコンプリート版が、トラックを映画での登場順に並び替えられて、イントラーダでリリースされる。以前に、日本のポリドール盤、イギリスのTER盤でリリースされていたものは、映画での登場順ではなかったため、本作の映画そのもののファンにも嬉しい構成である。

80年代のゴールドスミス・サウンドのみで楽しめる、独特の燃えるシンセ・スコアの世界。じっくりお楽しみください。

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掲載: 2012年12月16日 18:14