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2015年度欧州メタルフェスを席巻するクレイドル・オブ・フィルス11作目

Cradle Of Filth

 

英国の闇を司る耽美ブラック・メタルの重鎮が放つ第11教典は、中世の魔女狩りを現代に蘇らす禁断の典範だ。

1991年、ヴォーカリストのダニ・フィルスを中心に英国サフォークで結成。ブラック・メタルのヘヴィネスと畳みかけるブラスト・ビート、ゴス・ロックの漆黒の浪漫、ハマー・ホラー映画の恐怖などを取り入れた独自の美学と音楽性により、一躍エクストリーム・メタル界の寵児となる。

吸血鬼カーミラや残虐の貴婦人エルゼベエト・バートリ、闇の種族ミディアン、女邪神リリスなどを題材にしたダークなドラマ性、そしてバンドTシャツの反キリスト教的メッセージのせいでカトリックの総本山ヴァチカン市国でメンバーが逮捕されるなどのセンセーショナリズムによって、彼らはイギリスで最も成功したエクストリーム・メタル・バンドのひとつとなった。

約3年ぶりのニュー・アルバムとなる『ハンマー・オブ・ザ・ウィッチズ』は、1486年にドイツの異端審問官ハインリヒ・クラーマーが著した論文『魔女に与える鉄槌 Malleus Maleficarum』からタイトルを得た作品だ。15世紀から17世紀、魔女裁判で資料として使われたこの文書のせいで数万人が火あぶりになったともいわれるが、このアルバムの音楽性も同じく、血生臭いエクストリーム・メタルが全編貫かれている。

ダニ・フィルスは本作についてこう語る。「極限を追求するアルバムで、多くの人々を驚かせるだろう。オカルトと暗黒面を描いた、地獄の黒ミサだ」

デビュー以来、数々のメンバー交替を経ながらも、ダニ・フィルスの鋭利に心を突き刺すヴォーカルと揺るがぬカリスマ性で熱狂的な支持を得てきた彼らだが、前任ギタリストのポール・アレンダーが脱退(ホワイト・エンプレス結成)、リチャード・ショウとアショクのツイン・ギター編成になったことで、ギターのオーケストレーションが強化。またキーボード兼女声ヴォーカルのリンゼイ・スクールクラフト(元ダイダリアン・コンプレックス)が加わって生み出すシンフォニックでブルータルな世界観は、往年の名盤『ダスク・アンド・ハー・エンブレイス』(1996)や『鬼女と野獣』(1998)を彷彿とさせるものだ。

アルバムのアートワークを手がけたのは、ラトヴィア出身の画家アルトゥルス・ベルジンシュだ。彼のサタニックでエロチックな作風は音楽と相乗効果を成して、聴く者を魔空間へといざなう。このジャケット・アートはダニも「クレイドル・オブ・フィルスのジャケットでは最高傑作」と絶賛するものだ。

アルバムからの「ライト・ウィング・オブ・ザ・ガーデン・トリプティック」が先行公開されるや、そのドラマチックな音楽性、そしてミュージック・ビデオの禁断のセクシャリティが論議を呼んでいる彼らだが、アルバム発表に伴いフランス『ヘルフェスト』、ドイツ『ヴァッケン・オープン・エアー』などの野外フェスティバルへの出演も決定。魔女へのエクストリーム・メタルの鉄槌を下ろすときが来た。

 

 

 

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2015年05月28日 11:33

更新: 2015年07月06日 19:00