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〈Late Night Tales〉シリーズ新作にニルス・フラームが登場

Nils Frahm

 

モダン、クラシカル、エクスペリメンタル・エレクトロニクス、ジャズ、ダブ・テクノ、サウンドトラック、そしてソウルといった様々な音楽を通り抜けるヒプノティックな旅。まるで羽毛布団に包みこまれるかのような柔らかなレイヤリング。多くの曲がエディットやエフェクトを施され、変貌を遂げている。

かすかにオーバーダブを仕掛けてあるRhythm & Soundの「Mango Drive」が幽玄なヒプノシスを誘発し、マイルス・デイヴィスの「Generique」におけるコーラスが光を引き込む。ボーズ・オブ・カナダの「In A Beautiful Place Out In The Country」はテンポを遅くしのろのろと進行、さらにオルガンが合っていないにも関わらず流れに完璧にマッチ。ニーナ・シモンの名曲「Who Knows Where the Time Goes」とダブ・トラクターによる発掘系ソフト・エレクトロニクスを、フラームスのガールフレンドの猫の唸り声が繋ぐ遊び心溢れる実験性も垣間見える。

エディ・アーノルドによる「You're The Only Star」はまるで1947年頃の中西部のダイニングレストランから流れるカントリーソングで、またデヴィッド・リンチ空想の映画のサウンドトラックのようでもあり、心地よさと失望感を同時に与える。このような歪んだリアリティーに満ちている本作、他にもフィンランドのバンド=ジェントルマン・ルーザーズによる「Honey Bunch」がモダンかつノスタルジックなサウンドで不気味なテクスチャーを構築している。

フラームス自身のトラックもアクセントとして効いており、ジョン・ケージの代表曲「4:33」をリワークしたオープニング、エンディングのソロ・ピアノ・ヴァージョン「Them」(先日本人がリリースした『Victoria』からの1曲)。そしてLate Night Tales恒例の朗読は、俳優キリアン・マーフィー(出演作『Inception』、『Batman』、『28 Days Later』 他)が、エンダ・ウォルシュ(代表作『Hunger』、『Disco Pigs』)のショート・ストーリーを読み上げる。

 

 

タグ : クラブ/テクノ UK/US INDIE

掲載: 2015年08月05日 11:47