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現代アルゼンチン・ジャズを牽引する鬼才ディエゴ・スキッシ、待望の2016年新作

Diego Schissi Quinteto

ギジェルモ・クレインと並び現代アルゼンチン・ジャズの最前線をゆく鬼才コンポーザー/ピアニスト=ディエゴ・スキッシ。

『TREN』(2008)、『TONGOS』(2010)において、タンゴとジャズ、現代音楽などの音楽を融合させたオリジナリティあふれる音楽でアルゼンチン・ジャズ・シーンに新たな潮流を形成。『TONGOS EN VIVO』(2011)、『TIPAS Y TIPOS』(2012)という2つのライブ・レコーディングでは、その独特のコンポジションを緊密なアンサンブルで披露し、いまもっともキンテートとして世界中のファンに強い印象を与えた。

2014年には、かねてより親交の厚いアカ・セカ・トリオを迎えた『HERMANOS』をリリース。世界的な注目度も急上昇中で、『TONGOS』はアメリカSUNNYSIDEレーベルから、『HERMANOS』はコアポート・レーベルからライセンス盤がリリース。また月刊雑誌ラティーナの特集「新しい世界の作曲家」でもフィーチャアされるなど、名実ともに南米の新たな才能として世界的注目を集めている。

そんなディエゴ・スキッシ・キンテートの新作は、久々のスタジオ録音。これまでに彼が推し進めてきたオリジナリティあふれるコンポジションをさらに深化させた現代アルゼンチン・ジャズの最前線とでもいうべき内容となっている。

不穏なイントロから幕をあける(1)に始まり、バンドネオンが大きくフィーチャアされたメランコリックな(2)、5つの楽器が濃密に絡み合う(5)、ミニマル的な要素を感じさせる(7)、様々な雑音を取り入れた(9)…

ピアノ、ヴァイオリン、バンドネオン、ギター、コントラバスというタンゴを髣髴させる編成から奏でられる、これまでに聴いたことのない強烈な音楽に、聴く者は圧倒されること必至だろう。アルゼンチン音楽ファンはもちろん、世界的に増殖を続けるWORLD×JAZZの傑作として多くの人に届くべき一枚である。

Track list:
1. Pelea 82
2. La musica 55
3. El borracho 14
4. El miedo 90
5. La yeta 13
6. Pane 50
7. Los hermanos 99
8. La sangre 18
9. La guita 32
10. Balcon 43
11. Ahogado 58
12. Hospital 73
13. Latte 10
14. Muerto que habla 48

Diego Schissi Quinteto:
Diego Schissi (piano)
Guillermo Rubino (violin)
Santiago Segret (bandoneon)
Ismael Grossman (guitar)
Juan Pablo Navarro (contrabass)

国内盤ライナーノート:
栗本斉

タグ : ジャズ・ピアノ

掲載: 2016年07月14日 17:19