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日経新聞「名作コンシェルジュ」に掲載!スウィトナー指揮~シューマン“春”初稿版

スウィトナーのシューマン

毎月一度、日経新聞の日曜版に掲載される「名作コンシェルジュ」は、音楽評論家、鈴木淳史氏による一ひねりあるセレクションと、わかりやすく、蒙を啓かれるような名文により、クラシック・ファンのみならず、多くの音楽ファンの注目を集めています。

2018年3月11日に紹介されたのは、「UHQCD DENON Classics BEST」シリーズで昨年再発売されたスウィトナー指揮のシューマンの交響曲第1番“春”の初稿版。今日よく知られているのは1853年の「改訂稿」ですが、ここで演奏されているのは1841年の初演時に使用された「初稿版」で、「改訂稿」と少なからぬ違いがあります。長くNHK交響楽団の名誉指揮者を務めたことで日本のファンにもお馴染みだったオーストリアの名指揮者スウィトナー(1922~2010)が、25年に渡って音楽監督を務めたベルリン・シュターツカペレと1986年に録音したもので、上記した「版(稿)」の違いと、悠然とした演奏がCD初期に話題を呼びました。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

(前略)この「初稿」による演奏が、1986年に史上初めて録音された、となれば、「ここ面白いでしょ」とばかり、従来の「改訂稿」と違う所をテンション高めでアピールしたくなるのが人情。(略)しかし、ベルリン・シュターツカペレを指揮するスウィトナーは、そんな力みなどまるで無縁、のんびりとした風情で、この「初稿」を淡々と音楽に仕上げる。(略)厚塗りした水彩のようなもっさりした響きだが、それが「初稿」の奇抜さと妙に溶け合う。素知らぬ顔をしつつ変なことをやってのける奇人、いや達人という雰囲気に不思議に和んでしまうのである。(後略)
音楽評論家 鈴木淳史
(日本経済新聞 2018年3月11日「名作コンシェルジュ」より)

スウィトナー

オトマール・スウィトナー / 指揮者
(1922.5.16-2010.1.8)

旧東ドイツの楽壇で活躍した名指揮者。
1922年、オーストリアのインスブルック生まれ。ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院でピアノと指揮を学ぶ(指揮はクレメンス・クラウスに師事)。42年にインスブルック劇場で指揮者デビュー。57〜60年にラインラント・プファルツ交響楽団の音楽監督を務めたころから西側への客演を重ねる。60年にはドレスデン国立歌劇場およびドレスデン・シュターツカペレの音楽監督、64年からはベルリン国立歌劇場およびベルリン・シュターツカペレの音楽監督をそれぞれ歴任。また、64年からはバイロイト音楽祭に4年連続出演し、国際的名声を高めた。71年にはNHK交響楽団の招聘で初来日。73年には同団より名誉指揮者の称号を授与され、以後定期的に来演を重ねる。1991年以降は病気のため引退生活を送っていた。2010年1月8日、ベルリンで逝去。
(日本コロムビア)

カテゴリ : ニュース

掲載: 2018年03月12日 10:30