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アンビエント・ハープの才女メリー・ラティモア(Mary Lattiomore)のニュー・アルバム『Hundreds of Days』

Mary Lattiomore

これまでThurston Moore、Sharon Van Etten、Meg Baird、Julia Holter、Jarvis Cocker、Kurt Vile、Steve Gunn、Ed Askewなど名だたるアーティストの録音やライヴのサポートをし、2014年にPew Center for Arts & Heritageのフェロー賞を受賞するなど、その才能は多くのミュージシャンから賞賛されているフィラデルフィアの女性ハーピスト、Mary Lattimoreの2年ぶりとなるソロ名義の新作が完成。

「それは私の人生の中で最も美しい夏だった」

2017年、彼女はヘッドランズ・アートセンターの音楽アワードを授与され、北太平洋沿岸にある古いビクトリア朝軍の建物に15人の作家、劇作家、ミュージシャン、詩人、画家、活動家と共に夏の2ヶ月間を過ごした。彼女はサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジの上の丘に囲まれたレッドウッドの広々とした納屋を与えられ、そこでハープを自由に演奏でき、本作はそこで制作された。

もちろん、もはや身体の一部のように彼女の精神とつながっている47弦Lyon & Healyハープを主体に制作されているが、ヘッドランズのスペースと静けさは、彼女のアプローチを広げ、キーボード、ギター、テルミン、グランドピアノのレイヤーを融合する自由を与えた。そして自らの声も楽器のように溶け込ませ、完全に新たなフェーズを感じさせる世界観を確立。

感情揺さぶるリリカルなハープの音色に浮遊感に満ちたキーボードの音色が浮遊し、エフェクトをアクセントにしつつ、要所でギターやピアノなども折り重なり、壮大な世界観を描き出す。これまで以上にドラマティックで幻想的なサウンドが構築されており、現時点での最高傑作とも言える完成度。

昨年はリアル・エステイトとツアーを回り、彼らが出演したTV番組のライヴではフィーチャーされ、シガー・ロス主宰のフェスティヴァルへの出演を果たすなど、活動の幅を広げている。今後はJulianna BarwickやIce Ageとのツアーも予定されている。いま最も注目されるべき女性ハーピストだ。

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2018年05月29日 11:00