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「シティ・ソウル(City Soul)ディスクガイド」掲載作品から小渕晃氏の書き下ろしコメントでオススメCDをご紹介 第6回(定期更新:全7回)

City Soul

『シティ・ソウル ディスクガイド』
~シティ・ポップと楽しむ ソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウル~

「80sリヴァイヴァル~ブギー/ディスコ・ブーム」と、「国内のシティ・ポップ人気とも関連する、世界的なクロスオーヴァー・ポップス人気の高まり」。『シティ・ソウル ディスクガイド』は、いまの音楽シーンにおけるこの二大潮流を踏まえ、1970年代~2010年代のソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウルの名盤およそ600枚をあらためて紹介するディスクガイド本です。「シティ・ソウル」を、クロスオーヴァーな洗練されたポップ・ミュージックで、ヒップホップ以降も通じるある種のグルーヴを備えた作品とゆるやかに定義。音色とBPM(テンポ)にこだわって、いま聴いて心地いいと感じる名曲/名盤をセレクトしています。

『シティ・ソウル ディスクガイド』
(DU BOOKS刊)

・編著者
小渕 晃(元bmr編集長)

・著者
梶本 聡(ベイビー・レコーズ)
駒木野 稔(diskunion / Kissing Fish Records)
関 美彦(SUNDAY GIRLS)
高木 壮太(CAT BOYS / 井の頭レンジャーズ etc.)
高橋 一(思い出野郎Aチーム)
林 剛(R&Bジャーナリスト)
福田 直木(BLUE PEPPERS)

・インタヴュー・ゲスト
冨田 恵一(冨田ラボ)
クニモンド瀧口(流線形)
DJ JIN(RHYMESTER / breakthrough)
G.RINA

 

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入手可能な作品の中からオススメCDをご紹介。
コメントは小渕晃氏の書き下ろしで、読めるのはタワーレコードだけ!

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【Part 6 1995-2008】

 

ヒップホップ時代のソウル、その最重要作のひとつ

D'Angelo / Brown Sugar

・オススメ曲
Brown Sugar
Lady

70年代ソウルと90年代ヒップホップを繋いでみせた、いまに続くヒップホップ時代のソウルのカタチ、そのひとつの指標となっている歴史的な1枚。ア・トライブ・コールド・クエストのアリと、彼らの1st〜3rdアルバムでエンジニアを務めたボブ・パワーの参加が効いていて、ヒップホップ時代のシティ・ソウルの音像を見事に描き出していました。

 

シャーデーのメンバーとつくった90sモダン・ソウル

Maxwell / Maxwell's Urban Hang Suite

・オススメ曲
Sumthin' Sumthin'
Ascension (Don't Ever Wonder)

NYはブルックリン出身のSSW、マクスウェルが、シャーデーのサウンドの要、スチュアート・マシューマンとつくった1st。”Sumthin' Sumthin’”を共作したリオン・ウェアらが聴かせた80年前後のモダン・ソウル、AORを、シャーデー経由で90年代に蘇らせたような人気作です。リリース当時も、いまも、古臭くならない普遍的なサウンドが素晴らしい1枚。

 

元・演劇人が生んだヒップホップ時代のソウル人気作

Erykah Badu / Baduizm

・オススメ曲
On & On
Otherside Of The Game

ラッパーはリアルであることが大前提でも、シンガーに比べどこか演技を求められるところがあります。もともとは演劇人でありラッパーだったエリカ・バドゥは、シアトリカルな歌でメッセージを伝え一世を風靡。やはりヒップホップ時代のソウルのひとつのカタチを示しました。ここでもボブ・パワーと、ザ・ルーツのチームがサウンド面を支えています。

 

唯一無二の歌声が聴ける、唯一のオリジナル・ソロ作

Lauryn Hill / The Miseducation Of Lauryn Hill

・オススメ曲
Nothing Even Matters
Can't Take My Eyes Off Of You

フージーズの一員として96年の『The Score』で、”Killing Me Softly”などソウル・クラシックをカヴァーし人気爆発。当時、全世界をトリコにしていた(アムロちゃんも夢中でした)ローリン・ヒル唯一のソロ・アルバムです。ディアンジェロとのデュエット”Nothing Even Matters”や、ボートラだった「君の瞳に恋してる」のカヴァーにいまもシビれます。

 

名曲”Heartbeat”を生んだ、ポップ・ソウルの名作

Tahiti 80 / Puzzle

・オススメ曲
Heartbeat
I.S.A.A.C

トレンドに振り回されすぎないフランスだからこそ生まれた、普遍的なポップ・ソウルの魅力溢れる人気盤。タヒチ80の1stアルバムは、カーディガンズのヒットで一世を風靡したスウェディッシュ・ポップの要人、トーレ・ヨハンソンによる心踊るミックスも効いた1枚。メロディが際立つディスコ・ポップ”Heartbeat”が世界中で大ヒットしました。

 

ポップ・ソウル・バンド・ブームに火をつけた人気作

Maroon 5 / Songs About Jane

・オススメ曲
Sunday Morning
She Will Be Loved

ヒップホップがロックに代わりNo.1ユース・ミュージックとなったまさにその頃、マルーン5はブラック・ミュージックを大幅に取り入れて、ヒップホップ時代のロック・バンドのあり方をこの1stで示しました。”Sir Duke”などのスティーヴィ・ワンダーの作風を取り入れた”Sunday Morning”や、メロディの良さが光る”She Will Be Loved”は永遠の名曲ですね。

 

いまを代表するソウルマンの、クロスオーヴァーな名盤

John Legend / Once Again

・オススメ曲
Each Day Gets Better
P.D.A.

長くゴスペルで腕を磨くも、メジャー・デビュー後はクロスオーヴァーなポップ・ソウルで人気を博すジョン・レジェンド。人気を決定づけたこの2ndは、メロディづくりの才が光る”Each Day Gets Better”や”P.D.A.”に、ボサノヴァ調の”Maxine”など、人懐っこい名曲ばかり。ラストのゴスペル曲まで、メジャーならではの贅沢なサウンドも聴きものです。

 

多数のゲストが参加したブラジル味ポップ・ソウル集

Sergio Mendes / Timeless

・オススメ曲
Please Baby Don't
Timeless

クロスオーヴァー・ソウルの名作も多い音楽大国ブラジル。かの地の大御所が、ブラック・アイド・ピーズのウィルと組み、多数のゲストを招いてつくったブラジル味ポップ・ソウルのお祭りアルバムです。ジョン・レジェンドが歌うボサノヴァ・ソウル”Please Baby Don't”や、インディア・アリーによるサンバ風”Timeless”の心地よさは唯一無二の味わい。

 

クロスオーヴァーなポップ・ソウルの隠れ名盤No.1

Estelle / Shine (Revised Edition)

・オススメ曲
You Are
In The Rain

ウェスト・ロンドンで、レゲエもソウルもヒップホップも同じように聴いて育った、クロスオーヴァー時代の申し子、エステル。この2ndは名曲揃いの隠れ傑作で、カニエと歌うディスコ・ブギーなどパーティ・チューンもいいけど、メロウな、泣きのメロディを歌う彼女に惚れます。ジョン・レジェンドとの”You Are”や、”In The Rain”、”Come Over”は絶品!

 

デイム・ファンクも認めたブルー・アイド・シンセ・ファンク

Nite Jewel / Good Evening

・オススメ曲
What Did He Say
Let's Go (The Two Of Us Together)

10年代のシンセ・ブギー流行りを先取り、デイム・ファンクにも認められたブルー・アイド・シンセ・ファンクの重要作です。地元ロスアンジェルスに深く根付くシンセ・ファンクを、インディ・ロック的な感性も交え、独自のスタイルにして表現。80年代エレクトロ的な”What Did He Say”や、ディスコ・ブギーの”Let's Go”など、曲ごとの魅力も十分。

タグ : AOR City Soul

掲載: 2018年09月21日 13:18