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金澤寿和(Light Mellow)監修、シティ・ポップのカッティング名盤ガイド

ギタマガ

シティ・ポップ/和製AORブームの起爆剤と言っても過言ではない、ディスク・ガイド『Light Mellow 和モノSpecial』。その監修を手がけた金澤寿和による、カッティング名盤ガイドをお届け。さらに、紹介する作品の中から、ギタマガ編集部がセレクトしたカッティング・プレイの譜例も掲載しているので、フレーズ・ネタ帳としても活用してみてください。


以下、Guitar magazine 2019年4月号 記事より抜粋

文=金澤寿和(Light Mellow)



吉田美奈子『IN MOTION』

1983年/ALFA

松木&土方による鉄壁グルーヴのライブ盤

『MONSTER IN TOWN』や『LIGHT'N UP』などの名盤を出し続けた、美奈子のアルファ期最終作。ライブ音源にダビングやエディットを大胆に施した異色盤だが、当時の美奈子バンドのナマのグルーヴをどっぷり感じたいなら、やはり本盤が格好の材料になる。バックは松木恒秀と土方隆行のツイン・ギター以下、岡沢章(b)、渡嘉敷祐一(d)、富樫春生(k)、清水靖晃(sax)という豪華布陣。その屋台骨を土方が守り抜き、最近は渡嘉敷もバンドに復帰したから、それだけ彼女にとって鉄壁のラインナップだったのだろう。スタジオ盤より性急さを増した「愛は思うまま」など、ライブならではの臨場感で。(金澤)





角松敏生『AFTER 5 CLASH』

1984年/RCA

キラキラな夜を飾るカッティング・ギター

前作『ON THE CITY SHORE』からセルフ・プロデュースに乗り出し、日本ではまだ珍しかった12インチ盤「Do You Wanna Dance」で憧れのニューヨーク・ファンク路線にアプローチ。その直後のフル・アルバム(通算4作目)がコレだ。アル・マッケイやローランド・バウティスタらに影響された角松のギター・カッティングは、多くのソロ作や関係作に刻まれてきたが、若さみなぎる溌剌としたプレイはやはりこの頃が一番。「IF YOU…」、「AFTER 5 CRASH」といった今もライブ定番の曲や、いち早くラップを取り入れた「STEP INTO THE LIGHT」などに、再評価が進む80'sブギーの源泉たる名プレイが詰まっている。(金澤)





ONE LINE BAND『YELLOW MAGIC』

1978年/Victor

カッティング王者=芳野藤丸のキレ味!


“日本屈指のリズム・ギター・スタイリスト”と呼んでしまいたいカッティングの名手、芳野藤丸。西城秀樹のバックで頭角を現わした彼は、後に「男たちのメロディ」や「LONELY MAN」、「BAD CITY」のヒットを飛ばすSHOGUNの中核として注目されていく。そのSHOGUNの前身に当たるワン・ライン・バンド唯一の作が本盤。商業性はSHOGUNに譲るもすでに音楽性は完成していて、藤丸の小気味良いリズム・ギターが全編で活躍する。とりわけタイトル曲のグルーヴ感は筆舌に尽くし難し。藤丸のように細かく刻む反復リフで色気を演出できるギタリストは多くなく、今もワン&オンリーの存在と言える。ダンディなボーカルも魅力的だ。(金澤)







つづきはGuitar magazine 2019年4月号でチェック!



タグ : シティ・ポップ

掲載: 2019年03月18日 15:56