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グルーヴ・メタルのオリジネーター、Exhorder(エグゾーダー)27年振りのアルバム『Mourn The Southern Skies』

Exhorder(エグゾーダー)アルバム『Mourn The Southern Skies』

エグゾーダーはニューオーリンズ出身のスラッシュ・メタル・バンド。結成は85年だが、『Slaughter in the Vatican』でアルバム・デビューを果たしたのは、90年になってから。92年にはセカンド・アルバム『The Law』を発表するが、何しろスラッシュ・メタルに逆風が吹き荒れていた90年代初頭のこと。どちらのアルバムも商業的な成功に恵まれることはなく、バンドは93年に解散。それだけならば、何てことのない、多少遅れてデビューしたスラッシュ・メタル・バンドにありがちな話で終わりだ。だが、エグゾーダーはその後20年以上に渡り、ヘヴィ・メタル界の論争の中心であり続けた。グルーヴ・メタルの元祖はエグゾーダーなのか。もっとストレートに言えば、「パンテラの元ネタはエグゾーダーなのか」という論争だ。

パンテラがパンテラらしいスタイルを確立したのが5thアルバム『Cowboys from Hell』であることは、周知の事実だろう。この作品がリリースされたのは、『Slaughter in the Vatican』と同じ90年のこと。そのあたりの時系列が非常に微妙なのだが、『Slaughter in the Vatican』はフィル・アンセルモによるプロジェクトだと偽れば、信じる人も少なくないであろうと思うくらい、両者の共通点は多い。いわゆるグルーヴィーなパートもそっくりだが、何よりカイル・トーマスとフィルの声質、節回しは酷似していると言わざるをえない。当時、知名度の差もあり、エグゾーダーはパンテラのフォロワーだという印象を持った人もいたことだろう。だが、実際影響下にあったのは、パンテラの方である。少なくとも、フィルがエグゾーダーの大ファンであったことは間違いない。彼は「リスペクトするエグゾーダーを他のメンバーにも聴かせた」と証言している。「エグゾーダーがグルーヴ・メタルを発明し、パンテラがそれを広めた」というが、現在の定説なのである。肝心の本人たちは、「パンテラが俺たちから影響を受けたかって?それは間違いない。パクリかと言われれば、まあそうかもしれないな。だけど、彼らは俺たちよりずっと頑張った。だから成功したんだ。それだけのことさ」と、外野の論争など意に介さず、潔いコメントをしているのだが。

そのエグゾーダーが、27年ぶりとなる3枚目のアルバム『モーン・ザ・サザン・スカイズ』をリリースする。メンバーはカイル・トーマス(Vo)、ヴィニー・ラベラ(G)のオリジナル・メンバー2人に加え、ベースがヒーゼンのジェイソン・ヴァイブルックス、ドラムがフォービドゥンのサシャ・ホーンという豪華ぶり。さらに、セカンド・ギタリストのマージ・モンタゼリは、数々のパンテラ・ナンバーも披露するフィリップ H. アンセルモ&ジ・イリーガルズのメンバーであったというのも興味深い。「ティーンエイジャーだったころ、俺たちは夢を見ていたんだ。月並みな言い方だけど、50になった今も、まだ目を覚ましていないのさ。エグゾーダーは、俺たちの人生にずっとつきまとっているからね」とヴィニーが語るとおり、『モーン・ザ・サザン・スカイズ』は一切ブランクを感じさせないパワフルな作品だ。ヘヴィでグルーヴィーでスラッシー。まさにエグゾーダー以外何ものでもない。イェンス・ボグレンの手により、21世紀のサウンド・クオリティを手にした元祖グルーヴ・メタル。正当なる評価を得るときが、ついにやってきた。

日本語解説書封入
歌詞対訳付き

 

 

【収録曲】
01. マイ・タイム
02. アサンダー
03. ハロウド・サウンド
04. ビウェア・ザ・ウルフ
05. イエスタデイズ・ボーンズ
06. オール・シー・ロート
07. ルミネイション
08. ジ・アームズ・オブ・マン
09. リッピング・フレッシュ
10. モーン・ザ・サザン・スカイズ

【メンバー】
カイル・トーマス(ヴォーカル)
ヴィニー・ラベラ(ギター)
マージ・モンタゼリ(ギター)
ジェイソン・ヴィブルックス(ベース)
サシャ・ホーン(ドラムス)

HARD ROCK/HEAVY METAL

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2019年09月20日 12:48