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ゲーベルのベートーヴェン生誕250年プロジェクト第3弾!サリエリ、フンメル、ヴォジーシェク:作品集

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年05月26日 00:00

ベートーヴェンの世界[3]

鬼才ゲーベル、ついにヴォジーシェクの交響曲を振る!古典派の血からロマン派の息吹が流れ出す瞬間を捉えた重要作の名演・登場。

あのムジカ・アンティクヮ・ケルンの創設者で、斬新な解釈で世界を驚かすラインハルト・ゲーベルが、ベートーヴェン・アニヴァーサリー・イヤーにおくるスペシャル・プロジェクト「ベートーヴェンの世界」。
しかしながら「ベートーヴェンの世界」と銘打ちながらも、ベートーヴェンの作品はごく少なく、むしろベートーヴェンと同時代の作曲家の知られざる作品で、世界初録音も多数含まれるというのが、鬼才ゲーベルらしいといえましょう。このアルバムでは、3人の作曲家に光を当てています。

映画「アマデウス」ではモーツァルトを憎む存在として描かれた、当時のウィーンで最も人気の高かった作曲家アントニオ・サリエリ。ベートーヴェンは、1795年の頭にサリエリに出会い、ウィーンのブルク劇場に於いて、自身のピアノ独奏とサリエリの指揮により「ピアノ協奏曲第1番」が初演されたといわれています。作曲家・演奏家として確固たる地位を手に入れたベートーヴェンは、翌年には歌劇の分野に目を向け、正式にサリエリに弟子入りをしてイタリア・オペラの勉強を始めたのでした。また、ヴァイオリン・ソナタ第1~3番の3曲を彼に捧げています。
《フォリアの主題による26の変奏曲》はサリエリ65歳の作で、ウィーンでは当時としてはまだ新しかったロッシーニのオペラ・ブッファがもてはやされていた頃であり、以前は好調だった彼のオペラの上演も下火となっていましたが、音楽教師として名声を博していました。バロック時代から演奏されていたシンプルな「ラ・フォリア」の主題を、様々な手法で当時としては珍しかった管弦楽のための変奏曲に仕立て、書法は古典派の枠を超えベルリオーズやリストと思わせるほどで、独奏ヴァイオリンやハープまでも登場し劇的効果を駆使した、老サリエリの意欲が感じられる晩年の名作です。

フンメルは、8歳のときウィーンへ移り、モーツァルトの家に住込みで2年間に渡ってピアノを師事。1789年から父親と共にヨーロッパ各地を巡演し、神童として喝采を浴びました。1793年ウィーンへ戻り、ウィーン音楽院にてアルブレヒツベルガーに対位法、サリエリに声楽作品、ハイドンにオルガンを学び、ベートーヴェンと親交を結んだのでした。1814年のウィーン会議に出演しセンセーションを巻き起こすなどめざましい活躍を見せ、ヨーロッパ最高の作曲家、ピアノ奏者の一人に数えられ、ベートーヴェンと並び称される巨匠として音楽界に君臨しました。後にシューベルト、メンデルスゾーン、ショパンらとも親交を持ち、大きな影響を与えました。
ここに収録された《ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲》は、モーツァルトの影響が強い作品で、当時としてはこの組み合わせの作品はあまり例がありません。30分以上もある大作の協奏曲で、これらの独奏楽器と管弦楽は、旋律的にもテクニック的にも非常に遊び心の備わった魅力が現れています。ヴァイオリン独奏には、ゲーベルと長年コンビを組み、録音歴もあるミリヤム・コンツェンが起用されています。コンツェンのヴァイオリンはいつものように力強く美音。また特にドイツの伝統を継承し、古典派からロマン派でその才能の片鱗をまざまざと見せつけてくれるピアニスト、ヘルベルト・シュフも、多様で際限なく魅力的なスイーツのように個性的なフンメル作品を描きだしています。

ボヘミア出身のヴォジーシェクはプラハで修行した後にウィーンで活躍。フンメルに師事し、1813年ベートーヴェンに初めて出会い、翌年のウィーン訪問中に激励されたようです。特にシューベルトとは家族ぐるみの友人で、共に影響し合ったといわれています。
この《交響曲ニ長調》はヴォジーシェクの唯一の交響曲であり、作曲者自身も自信作と考えていたもの。34歳で早世したこの作曲家の代表作であり、旋律や巧みに計算された和声とオーケストレーションの多彩さは、ベートーヴェン以上にシューベルト的特質からシューマンのロマンティックな要素を備えたものです。

古典派から前期ロマン派への過渡期において特色ある優れた作曲家のこれらの3つの作品は、ベートーヴェンよりはるかに当時のウィーンの音楽愛好家らが熱狂的に受け入れたもので、その作風がわかるようなプログラミングで、ゲーベルのアプローチもこれまでと変わることなく、モダン楽器オーケストラを意のままに操り、ロマンティックな情熱を込めた演奏を繰り広げています。
中でもヴォジーシェクの交響曲の新録音は要注目!古くはアンチェル/チェコ・フィル盤やマッケラス/イギリス室内管盤などで、CD時代になってからはヘンゲルブロック/ドイツ・カンマーフィル盤でその魅力が知られるようになった重要作です。
ゲーベルは基本的にモダン楽器を使用したWDR響を透明感あふれるHIPスタイルに変貌させ、力感溢れる演奏を繰り広げています。
(ソニーミュージック)

『サリエリ、フンメル、ヴォジーシェク:作品集【ベートーヴェンの世界[3]】』
【曲目】
1.アントニオ・サリエリ:「スペインのフォリア」の主題による26の変奏曲
2.ヨハン・ネポムク・フンメル:ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲 ト長調 Op.17
3.ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェク:交響曲 ニ長調 Op.23

【演奏】
ラインハルト・ゲーベル(指揮)
ケルンWDR交響楽団
ミリヤム・コンツェン(ヴァイオリン:2)
ヘルベルト・シュフ(ピアノ:2)

【録音】
2020年、ケルン、WDR、クラウス=フォン=ビスマルク=ザール