8月11日公開：全国のタワレコ音楽大好きマスターによるセレクト・アイテム〈マスターズチョイス〉

2023年8月11日公開

ロレイン・ジェイムスの別プロジェクト、全天候型アンビエントの秀作

Whatever The Weather『Whatever The Weather』

からの2作が強烈なインパクトをもってエレクトロニック・ミュージックシーンに躍進したロレイン・ジェイムスによる'22年の別名義作。全てのトラックが摂氏で表記され、寒さと暖かさが表裏するこのジャケットからして既に名盤認定したいが、そんな期待に違わぬ程、内容はすこぶる良い。さし込む朝日に朦朧とする浮遊アンビエント(1)から誘い、肌に纏わる凍てつく冷気の如き(2)、90年代＜Warp＞サウンドとも共鳴する(3)、OPN的な知性を感じる(11)等々、僅かな温度差でもこれほど豊かに感受できることを再発見させられ、この温度、この季節にどんな感触を得ていただろう？と記憶を呼び起こす。20年代クラブシーンをより鮮やかに色付けする全天候型アンビエント～IDMの秀作です。(塚元)

名古屋パルコ店：塚元 雄太

趣味

キャンプ、料理、食材探し

好きなジャンル

CLUB/TECHNO

私を構成する３枚

• Oneohtrix Point Never『Replica』
• DJ Shadow『Endtroducing』
• 矢野顕子『Super Folk Song』

◆◆◆◆◆

旅に出掛けたくなるような、ルーツ・ミュージックのエッセンスが散りばめられた色鮮やかな小粋ポップ！

樽木栄一郎『tau』

メジャーデビューから20周年を迎えるシンガーソングライター、樽木栄一郎の3年振りのオリジナルアルバム。ジャズ、ラテン、フォーク、ブラジル音楽など様々なルーツ・ミュージックのエッセンスが散りばめられた多彩な楽曲とアコースティックな楽器を中心にした小粋なアンサンブル、心地よいガットギターの音色、ポップなメロディー。折坂悠太辺りのSSW好きにもおすすめの極上ポップ。(清水)

梅田NU茶屋町店：清水 真広

趣味

走ること

好きなジャンル

INDIE ROCK/JAZZ

私を構成する３枚

• Rei Harakami『lust』
• envy『All the Footprints You've Ever Left and the Fear Expecting Ahead』
• toe『Songs, Ideas We Forgot』

◆◆◆◆◆

ジャイルス・ピーターソン大絶賛！UK発ソウルバンドの2ndアルバム！

Secret Night Gang『Belongs on a Place Called Earth』

UKでは大きな影響力があるDJのジャイルス・ピーターソンが自らのレーベルと契約したマンチェスター発のソウルバンド、シークレット・ナイト・ギャングが新作をリリース！前作のソウルフルなグルーヴは残しつつも、演奏やアレンジはホーンを中心としたフリージャズのテイストも感じさせ、よりドープな進化を遂げています！冒頭、いきなり9分を超える「Respect Me」でアヴァンなイントロからソウルグルーヴを堪能できる大作に驚愕しますが、各曲に施されている良い塩梅のアヴァンさとソウルグルーヴやファンクグルーヴは、かつてのアシッド・ジャズを彷彿させジャイルス・ピーターソンの影響もちらつきつつも、アレンジ力やボーカルの表現力、演奏力など、どれをとっても前作を上回った傑作に仕上がっています！（山口）

なんばパークス店：山口 勝朗

趣味

バスフィッシング、山登り

好きなジャンル

ROCK/POP、SOUL/CLUB/RAP

私を構成する３枚

• Pavement『Crooked Rain, Crooked Rain』
• Mos Def『Black On Both Sides』
• Massive Attack『Mezzanine』

◆◆◆◆◆

Stones Throwいち多忙(?!)なキーボディスト/プロデューサー最新作!

John Carroll Kirby『Blowout』

待望のフルバンドセットで初のフジロック出演も果たしたジョン・キャロル・カービーの最新作!ソランジュやフランク・オーシャン、スティーブ・レイシーとの仕事で頭角を現し、同時に自身の作品も多数リリースしてきたStones Throwいち多忙(?!)なキーボディスト/プロデューサー。近年はコズミックなジャズやニューエイジ路線が続いていたように思いますが、今作はそのどちらでもないリゾート感のあるトロピカルなインスト路線。最高に気持ち良い曲が並びますが、後半にはウォーリー・バダルーのバレアリックな傑作『エコーズ』を彷彿とさせる展開が飛び出してさらにアガります!(米山)

金沢フォーラス店：米山 大紀

趣味

音楽鑑賞、日本酒

好きなジャンル

ワールドミュージック、ハードコアパンク

私を構成する３枚

• Harry Mudie, King Tubby 『Dub Conference Vol.1』
• Til Tuesday『Everything's Different Now』
• Los Crudos『Las Injusticias Caen Como Pesadillas（7"）』

◆◆◆◆◆

爆裂豪快サウンドが壮大にクラッシュ！

Nova Twins『SUPERNOVA』

音楽メディアKerrang!、Upsetにて2022年間ベストアルバムNO.1を獲得。グランストンベリー2023年に出演し注目度が急上昇。ラウドロックシーンを切り拓く、ロンドンで結成されたアグレッシヴなガールズ・ロック・デュオ（ヴォーカル＆ギター、ベース）の2ndアルバム。存在感抜群のビジュアルインパクトはミュージックビデオでも炸裂。視覚＆聴覚から攻撃的サウンドの猛攻！ニューメタル、ハードコア、ニューレイヴ、ミクスチャーロックのこってりな交通渋滞を独自に消化した唯一無二のロックサウンドで、トム・モレロ、エルトン・ジョンも注目。重厚でスタイリッシュな近未来サウンドでシーンに風穴をあける衝撃作。（土井）

あべのHoop店：土井仁志

趣味

スターウォーズ、相撲観戦

好きなジャンル

90～ゼロ年代ROCK、POP

私を構成する３枚

• PIXIES『Bossanova』
• My Vitriol『Finelines』
• never young beach『fam fam』

◆◆◆◆◆

全編通して映画のようにドラマティックな展開で魅せる作品

NF『Hope』

アルバム『Perception』(2017)では全米首位を獲得したトップアーティスト、NF通算5作目のスタジオアルバム。Eminemに影響を受けているというラップスタイルは、ドラマティックで扇情的。先行トラック「Hope」をはじめ、「Happy」、「Motto」「Let Em Pray」など、聴きごたえ充分の作品です。（頴原）

アミュプラザ博多店：頴原 亮一

趣味

観光

好きなジャンル

J-ROCK

私を構成する３枚

• THE YELLOW MONKEY『SICKS』
• BON JOVI『New Jersey』
• COMPLEX『COMPLEX 』

◆◆◆◆◆

愛すべきロックンローラーの最新モードに踊る！

Jonathan Richman『ヤタサマロウン』

我らがジョナサン・リッチマン大先生の2023年新作EP！まず今尚新曲を届けてくれる事に大感謝と最大敬意で、そのフィジカルを買うという行為自体が愛おしい！スレイベルを持って踊る後ろ姿のジャケから今作の踊れる良いムードが伝わります！タイトル曲(1)は呪文のような"ヤタサマロウン"というフレーズが繰り返される陶酔的なエキゾナンバーで、(2)はそのダンスミックス（この連打で気づけば馴染みないこの言葉を口遊んでしまう！）、スペイン語ラップを披露する(3)はギターストロークが生み出すリズムに乗せ、最近夢中だというレゲトンを連呼、(4)はデルロイ・ウィルソンの楽曲をロックステディの揺らぎをベースにジョナサン流にゆるーくカバーした極上ナンバー！全4曲正味13分、何処を切ってもジョナサン節で永遠にリピートしてゆらゆら踊りたくなる逸品！（巻本）

オンラインMD企画・運営部：巻本

趣味

馬/喫茶

好きなジャンル

サイケ/NY/珍盤

私を構成する３枚

• ARTHUR RUSSELL『Love is Overtaking Me』
• MARC RIBOT & THE YOUNG PHILADELPHIANS『Live In Tokyo』
• 汝、我が民に非ズ『つらい思いを抱きしめて』

◆◆◆◆◆

オールマン・ブラザーズ・バンドの遺伝子を継ぐデュアン・ベッツのソロ作！

Duane Betts『Wild & Precious Life 』

オールマン・ブラザーズ・バンドのオリジナル・メンバーであるディッキー・ベッツの息子デュアン・ベッツ。デュアン・オールマンの息子デヴォン・オールマンらと組んだオールマン・ベッツ・バンド等での活動を経てソロとしては初となるフル・アルバム。これがアメリカン・ルーツ・ロック～サザン・ロック好きには堪らない好内容！ディッキーのギターと相棒的存在であるJohnny Stachelaのギターとのユニゾン的絡み、ハモンドの音色、アウトロでのトランペットなど全てが心地よい(1)、カントリー・ロッキンな(2)、デレク・トラックス参加の(6)、マーカス・キング参加の(9)などソングライティングの冴えも見事な傑作！オススメ！(狩野）

商品本部 商品統括部：狩野 卓永

趣味

飲酒

好きなジャンル

ROCK

私を構成する３枚

• WILCO『BEING THERE』
• THE BAND『南十字星』
• Van Morrison『魂の道のり』

◆◆◆◆◆

5作同時リリース。ロウな質感とグルーヴのニューウェーブファンク。

Sault『11』

驚愕の5作同時リリース。こんなことできるバンドは彼等以外いないだろう。プロデューサー、インフローを中心とした現代UK最大の謎。5作同時リリースの一応2作目はデビューから継続していたNo.シリーズの4作目。こちらはスライ&ザ・ファミリー・ストーン等の正統なソウル、ファンクにESG、コンク等のNYポストパンクのエッセンスを加え、あえてロウな音の質感に仕上げるソー流のニューウェーブ・ファンク。リヴァーヴィーな音の質感下半身を刺激する複雑なグルーヴがヤバい(4)一転ロウなグルーヴで踊らせるNYディスコ〜ハウスな(5)クレオ・ソルのスウィートなら唄声が堪能できるメロウな(7)...etc ソーというバンドの恐るべき雑食性と音楽性に圧倒される1作目。(武田)

渋谷店：武田 晃

趣味

中華料理(作る/食べにいく)

好きなジャンル

NEW WAVE,POST PUNK,INDIE ROCK

私を構成する３枚

• JOY DIVISION『Unknown Pleasures』
• Nick Cave & The Bad Seeds『Tender Prey』
• Felt『美の崩壊』

◆◆◆◆◆

新アレンジ、自ら指揮。久石=ジブリ音楽を美しく壮大に再創造‼

久石譲/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団『A Symphonic Celebration Music from the Studio Ghibli films of Hayao Miyazaki』

誰もが親しみなじんできた宮崎駿監督のスタジオ・ジブリのアニメ作品。音楽を紡いできた久石譲とのコラボレーションは映画音楽史上においてもはや歴史的。クラシック作品の指揮も執っている久石譲が、今度は英国の名門、ロイヤル・フィルを指揮。全曲宮崎駿作品、新たなアレンジを施し、合唱や独唱と共に、美しく壮大に磨き上げたサウンドで、ジブリ・アニメの世界を再創造。これからも世代を超えて聴き継いでいきたい「音楽」として、永遠の価値を明らかにしたアルバム！(村越）

新宿店：村越 辰哉

趣味

趣味趣味音楽

好きなジャンル

エコーがたっぷり効いたロカビリー

私を構成する３枚

• RCサクセション『カヴァーズ』
• 佐野元春『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』
• 山下達郎『僕の中の少年』

◆◆◆◆◆

堀込泰行による珠玉の名曲「エイリアンズ」のラヴァーズver.が再発！

YASUYUKI HORIGOME & THE NEW SHOES『エイリアンズ (Lovers Version) ＜完全限定プレス盤＞（12"）』

キリンジ脱退以降、堀込泰行のソロプロジェクトとして2017年にリリース、誰しもが認める2000年代の名曲「エイリアンズ」のラヴァーズver.12インチアナログ盤が再発！過去には堀込泰行コラボ作品集「GOOD VIBRATIONS」にも収録された1曲ですが、また違った角度から名曲具合が際立つ仕上がりがたまらない・・・！ファンならずともこの機会にゲットしたい1枚です！(平林）

仙台パルコ店：平林 大樹

趣味

ランチ巡り

好きなジャンル

ソウルネス、ポップネス溢れる音楽

私を構成する３枚

• D'Angelo『VOODOO』
• edbl『The edbl × Kazuki Sessions』
• ザ・コレクターズ『ジューシーマーマレード』

◆◆◆◆◆

過去アーカイブはこちら！