波瑠主演ドラマ「アイシー」も話題!刑事ドラマでよく聞く「捜査○課」って何?「警察官のこのこ日記」
今年1月からスタートした波瑠主演のドラマ「アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~」が話題だ。波瑠が演じるのは、警視庁捜査一課に所属する女性刑事。一度見た光景を写真のように記憶できる瞬間記憶能力“カメラアイ”を持つ彼女が、難事件を解決していくというストーリーだ。癖のある刑事たちが織りなす人間ドラマも見どころで、今後の展開にも期待が高まっている。
刑事ドラマでよく聞く「捜査○課」って何?
実は、波留はこれまでにも警察役を担当したことがある。2019年に放送されたテレビ朝日のドラマ「未解決の女」では捜査一課の刑事を演じたが、このときの所属は「文書解読係」。文書捜査官として、文字を手掛かりに未解決事件の真相に迫るストーリーが展開された。
どちらのドラマでも波留が所属していた「捜査一課」は警視庁の「刑事部」に属し、扱う事件の種類によってそれぞれの課に分かれている。そもそも「捜査一課」は殺人や強盗などの「強行犯」を担当する部署で、刑事ドラマではアクションシーンも多く花形として描かれることが多い。
次に「捜査二課」は、詐欺や横領などの知能犯や選挙違反を担当。WOWOWで放送されたドラマ「石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~」も同課を舞台にした作品だ。
「捜査三課」は空き巣やスリなどの窃盗犯を取り締まる部署。かつては「捜査四課」もあり暴力団事件を扱っていたが、現在は「組織犯罪対策部」に統合されている。
こうした警察のリアルな日常を描いた書籍が、安沼保夫著「警察官のこのこ日記――本日、花金チャンス、職務質問、任意でご協力お願いします」だ。ドラマではクールでカッコよく描かれがちな警察官だが、本書では著者自身が警察官時代に経験した、警察官の人間味あふれるリアルな姿を知ることができる。
体育会系の同期が「捜査一課」などのエリートコースを順調に進む一方で、著者は交番勤務から機動隊、留置係など、現場の最前線を泥臭く渡り歩くことに。そこで直面したのは、職質検挙や交通取り締まりの“ノルマ”といった、警察組織の厳しい現実だった。
また地獄のような慰安旅行や警察官の恋愛事情など、約20年にわたる実体験が短編形式で綴られ、等身大の“おまわりさん”の姿が垣間見える。理想とする警察官像とのギャップに悩みながらも、自らの信念を貫こうとした姿がユーモアを交えて描かれている点も興味深い。
本書を読むと、どこか無機質に感じていた警察官が人間臭く、身近な存在に思えてくるから不思議だ。警察の裏側を知ることで、刑事ドラマの見方も変わるに違いない。
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掲載: 2025年03月05日 20:07