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Harmonia Mundi~2025年4月発売新譜情報(9タイトル)

ストラヴィンスキー

CD(9タイトル)




■作品詳細

今回はピション&ピグマリオンによる「J.S. バッハ:ミサ曲 ロ短調」に、ヒメノ&トロント交響楽団の第2弾となる「ストラヴィンスキー:《プルチネルラ》全曲版」、北ドイツ放送フィルの首席指揮者を務める若き注目指揮者コチャノフスキーと北ドイツ放送フィルとの第1弾となるチェレプニン、R= コルサコフ、チャイコフスキーの作品集、ポール・アグニュー&レザール・フロリサンによるJ.S.バッハのカンタータ・シリーズ第2弾、アラン・プラネスがプレイエルで演奏したエリック・サティのピアノ作品集、ヴィオラ奏者ティモシー・リダウトの『SOLO ~無伴奏作品集』などCD9タイトルがリリースされます。

J.S. バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232(2枚組)
ラファエル・ピション(指揮)ピグマリオン(器楽、合唱)
ジュリー・ロゼ(ソプラノ)、ベス・テイラー(メゾソプラノ)、ルシール・リシャルドー(アルト)、エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(テノール)、クリスティアン・イムラー(バス)

「マタイ受難曲」「聖母マリアの夕べの祈り」「モーツァルトのレクイエム」などの衝撃的なリリースで音楽界の最先端を牽引しているピションとピグマリオンによる次なる音盤は「ロ短調ミサ」。バッハが自らの声楽作品の総決算として取り組み、晩年まで筆を執り続けた大作を、ほとばしるような生命力で演奏しています。
きらめく明るさと大胆なスピード感にあふれていながら、深みや情感を損わぬように楽節一つ一つを非常に丁寧に処理していて、バッハが書き尽くしたあらゆる技法が空間に美しく浮かび上がってきます。古風なスタイルから軽やかなアリア、壮麗なフーガと様々な楽曲が並び、輝かしい響きもあれば痛ましい響きもある「ロ短調ミサ」を、端から端まで瞬時に行き来するような機動力で縦横無尽に飛び交いながら演奏、それでいて場面転換を意識させない自然な構成力と大きな視野を備えているのが圧巻です。舌を巻くほどの複雑なフーガを一気呵成に歌い切ったかと思えばふとしたロングトーンで永遠を感じさせ、強烈なクレッシェンドを炸裂させたかと思えば柔らかな響きで場を和ませ、次々と押し寄せる音楽が一時たりとも退屈を許しません。また、人生や世界を力強く肯定する意志が感じられるのもピションの魅力。かなしみののちにゆっくりと起き上がって前進していく終曲はとても感動的です。
器楽・声楽ともに腕利きぞろいのピグマリオン。ピションのコントロールも隅々まで行き届き、合唱は人数もあり迫力十分。多層的に絡み合う楽音と美しい残響が理想的に収録された録音の素晴らしさも特筆です。新しいバッハの世界を告げる輝かしい音盤の誕生といえるでしょう。
2025 年秋にはブラームスの「ドイツ・レクイエム」をリリース予定です。
(HARMONIA MUNDI)

ストラヴィンスキー:《プルチネルラ》全曲版ほか
グスターボ・ヒメノ(指揮)トロント交響楽団、イザベル・レナード(ソプラノ)、ポール・アップルビー(テノール)、デレク・ウェルトン(バス=バリトン)

1995 年ロンドン生まれのティモシー・リダウト。2016 年ライオネル・ターティス国際コンクールで優勝、以降世界でひっぱりだこの新星ヴィオラ奏者です。録音でも、すでに《詩人の恋》の録音では豊饒な歌を、エルガーのチェロ協奏曲のターティス編曲のヴィオラ版を収めたアルバム『ライオネル・ターティスに捧ぐ』で音楽ファンをうならせています。30 歳を目前に、リダウトは、バッハとテレマンというふたりのバロック時代の巨匠作品、そしてブリテンと、アメリカのキャロライン・ショウの作品の、無伴奏によるアルバムを録音しました。
ブリテンの《エレジー》は、1930 年、ブリテンが10 代の作品。ブリテンが名ピアニストであることは知られていますが、彼の第2の楽器はヴィオラでした。非常に深遠な世界が広がっており、リダウトは「弾くたびに少しずつわかってくるものがある」とコメントしています。キャロライン・ショウの作品は、トマス・タリスの作品にインスパイアされたもの。こちらもトレモロなどにオリジナルはチェロ作品ですが、ヴァイオリンとヴィオラのために作曲者自身が編んだものとなります。バッハのパルティータはヴィオラ版のト短調での演奏。ジーグの疾走感、そしてシャコンヌでの豊かな響きは圧巻です。「シャコンヌは、私が13 歳くらいのときから絶対的な憧れでした。偉大なヴァイオリニストによるパルティータの録音を数え切れないほど聴き、世界を包含しているようなこのひとつの楽章にいつも心を奪われていました」と語るリダウト。どんな技巧的なパッセージもふくやかさを保ちながら演奏しており、リダウトが非凡なテクニックかつ、あたたかな人柄の持ち主であることを感じさせます。
(HARMONIA MUNDI)

J.S. バッハ:カンタータ集~ヴァイマール時代 (1708-1717)
ポール・アグニュー(指揮)レザール・フロリサン、バンジャマン・アラール(オルガン/ 13 のみ)

「生身のバッハ」に会うことはできないとしても、バッハの音楽人生を探ることで、バッハに少しでも近づくことができる。そんな考えのもと、作曲年代順にカンタータを収録しているアグニュー率いるレザール・フロリサン。注目のシリーズ第2 弾は、ヴァイマール時代の初期カンタータです。
ヴァイマールに到着するころにはすでに妻バルバラとの最初の子供が生まれることがわかっており、一家の長としての責任も感じていたことでしょう。バッハは、オルガン奏者および宮廷音楽かとして着任します。最初の任務は、オルガン奏者として多数のオルガン曲が、そして宮廷音楽かとしては無伴奏ヴァイオリン作品の一部やチェンバロ作品が生まれました。1714 年に楽師長に就任してからは、定期的なカンタータ創作が始まります。冒頭収録のカンタータBWV 12 は就任後2 作目にあたり、半音階的な低音によるシャコンヌの形をとる冒頭コラール合唱は、後年、リストも編曲でとりあげている有名曲です。カンタータ第61 番は、キリストを待ち望む待降節のためのもので、付点のリズムによる本格的なフランス風序曲となっています。テレマンの同じテキストによるカンタータTWV 1:1178 の冒頭楽章も、バッハのBWV 61 同様フランス風序曲ですが、やや仰々しさは少ないといえるでしょう。テレマンの作品と比較することで、バッハがほかの作曲家から影響
を受け、また、当時の音楽家という共同体の中で作曲していたこともあらためて実感できます。
全体をとおして、レザール・フロリサンの管弦楽のメンバーのやわらかな美演が印象的です。歌唱陣も劇的というよりも語るような歌唱で、テキストが際立っています。
(HARMONIA MUNDI)

チェレプニン、R= コルサコフ、チャイコフスキー:作品集
スタニスラフ・コチャノフスキー(指揮)ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団

2024/25 シーズンから北ドイツ放送フィルの首席指揮者を務める若き注目指揮者、コチャノフスキー。1981年サンクトペテルブルク生まれ、サンクトペテルブルク音楽院に学び、管弦楽およびオペラで研鑽を積みました。これまでに60 以上のオペラやバレエ公演に携わっているほか、リゲティ、ミャスコフスキー、ワインベルクらの演奏機会の少ない作品を取り上げて、世界の名だたるオーケストラでデビューをかざる、世界の注目を集めてきた存在です。北ドイツ放送フィルでのデビューは2022 年。2024/25 年から首席指揮者として迎えられることになりました。
北ドイツ放送フィルとの記念すべき第1 弾CD は、故郷サンクトペテルブルクにゆかりの深い作曲家をプログラム。ペテルブルク音楽院の教授だったR= コルサコフ、そしてその弟子のチェレプニン、サンクトペテルブルクに埋葬されているチャイコフスキーの作品です。
《遠き女王》は1895 年にパリで初演、翌年にロシア語訳版がサンクトペテルブルクで上演された戯曲。チェレプニンは導入のプレリュードを作曲、この楽譜は1899 年に出版されました。《遠き女王》の物語は「プロヴァンスの魅惑的な海岸に、東方からビザンチウムの真珠と称される、王女メリシンドがいかに美しいかということが伝わった。若き吟遊詩人、ジェフロワ王子は、王女の美しさを聞き、彼女を自分の歌のインスピレーションの源とした。王女は遠くから、自分の名を歌う、見たこともない男をまた愛した。王子は王女に会いに出かけるが、その道は険しく、彼女のもとにたどりついたものの、その足元で息を引き取った」という内容。きわめてロマンティックな内容にふさわしい、夢見るような美しい旋律で、一気に別世界にいざなわれるようです。
《スペイン奇想曲》も、また《遠き女王》もヴァイオリンの活躍も印象的な作品で、コンサートマスターのサラ・クリスティアンの冴えた音色が光ります。
チャイコフスキーの組曲(管弦楽組曲)は演奏されることが少ない作品ですが、バレエもオペラも得意のコチャノフスキーが、魅力的なメロディをひとつひとついつくしむように指揮しています。本盤ではロマンティックかつ抜群のセンスを見せるコチャノフスキー。北ドイツ放送フィルとの順風満帆な船出を祝うとともに、今後の活動と展開が大変楽しみな指揮者です。
(HARMONIA MUNDI)

シューベルト歌曲集 vol.2『光と影』
サミュエル・ハッセルホルン(バリトン)、アミエル・ブシャケヴィチ(ピアノ)

世界を席巻している注目のバリトン、ハッセルホルンによるシューベルトの歌曲集第2弾の登場。シューベルト最晩年の1823-1828 年に書かれた作品を中心に録音していくという注目のプロジェクトです。第1 弾は、1823 年に完成した《美しき水車小屋の娘》(HMM-902720)。この第2弾では、1824 年および1825 年に作曲された傑作を取り上げています。このころ、シューベルトのウィーンの名声は徐々に、しかし着実に高まり、芸術家としての絶頂期を迎えていました。しかしおそらく1824 年は、シューベルトにとって最も暗い時期でした。友人たちはウィーンを去り、彼は憂鬱になり、不治の病と診断され、すべてを悪い方に、意気消沈していました。しかし1825 年、シューベルトの人生に光が差し込みます。夏の間、友人の歌手、ヨハン・ミヒャエル・フォーグルとオーストリア中を旅し、自分の力と希望が戻ってくるのを感じたのです。ハッセルホルンとブシャケヴィチが、第1弾に続いて、作品それぞれに独自の視点で光をあて、暗闇から光への素晴らしい旅へと私たちを誘います。
(HARMONIA MUNDI)

愛の奇妙なハーモニー
ジョフロワ・ジュルダン(指揮)レ・クリ・ド・パリ

調和のとれた調性と平均律にならされている耳にはなんとも新鮮なルネッサンス音楽集。ジェフロワ・ジュルダン率いるレ・クリ・ド・パリが、ルネッサンス時代に多く作曲された、かなわぬ恋をうたうマドリガーレの中でも、独特の響きをもつ作品を中心に厳選したプログラムを録音しました。16 世紀の作曲家ニコラ・ヴィチェンティーノの、微分音(古代ギリシャ音楽を意識してオクターブを31 音(!)に分割)がみられるような「奇妙なハーモニー」を探求しています。1979 年生まれのヴェルネッリによる新作『VicentinoOo』は、ヴィチェンティーノへのオマージュ的作品となっており、声だけでなく、声にならない声、あるいは楽器や身体をたたいたりして発せられる音など、楽音と非楽音の境界線をとりはらった音を探求したもの。耳がひらかれる1 枚です。
(HARMONIA MUNDI)

昇華-18 世紀スカンジナビア半島の歌と舞曲
ザ・キュリアス・バーズ(ケルトの不思議な吟遊詩人)、イレクトラ・プラティオプール(メゾ・ソプラノ)

2015 年にアリックス・ボワヴェールが結成した古楽アンサンブル、Curious Bards(キュリアス・バーズ [ ケルトの不思議な吟遊詩人])。スコットランドとアイルランドの民俗音楽の素材を探求した前作「Indscretion ~無分別」(HMM 905327)につづき、本アルバムでは、スウェーデンとノルウェーに焦点を当てました。「芸術音楽」と「民族音楽」といった区別を否定する彼らは、18 世紀のスカンジナビアの歌と踊りのカラフルで多彩な世界を聴かせてくれます。ボワヴェールは今回バロック・ヴァイオリンのほか、ノルウェーの伝統的な弦楽器ハーディングフェーレ(ヴァイオリンよりやや小ぶりで、4本の弦の下に4本の共鳴弦をもつ)を操り、またほかにも様々な楽器が登場し、楽曲も、楽器の音色も楽しめる1枚です。
(HARMONIA MUNDI)
(ナクソス・ジャパン)

エリック・サティ(1866-1925):ピアノ作品集
アラン・プラネス(ピアノ)

1948 年生まれのフランスの名手、アラン・プラネス。作曲者没後100 年となる2025 年に、サティの作品集をリリースします。プラネスは、サティ、ドビュッシー、ラヴェルの素晴らしい演奏者ジャック・フェヴリエの弟子。サティの独奏および歌曲、4 手連弾作品を、サティとほぼ同時代に作られたプレイエルを用いて、理想的な形で響かせています。サティおよび、プラネスによるイラスト(ジャケットはプラネスによるサティ像)入りのブックレットも興味深いものがあります。
「私は10 歳のときに、サティのジムノペディのような終わり方をする曲を作曲した。サティは、ドビュッシーが日曜日に自宅に招く唯一の作曲家であり、少なくともバレエ《パラード》をめぐるスキャンダルが起こるまではそうだった。ドビュッシーは、サティのバレエが予想外の成功を収めたことにいささか腹を立て、バレエの作者を苛立たせた。サティはドビュッシーを傷つけるような内容の手紙を送った・・・。二人の共通の友人であったリカルド・ヴィニェスは、〈ピアノのブーレーズ〉のような存在であり、サティの芸術性をプーランク、オーリック・・・そして私自身の敬愛する師であったジャック・フェヴリエに伝えた。サティ、ドビュッシー、ラヴェルの偉大な解釈者のフェヴリエは、感傷的にならず、少し冷たくサティを弾くことを私に教えてくれた。この曲の私の演奏が、作曲家がどこにいようと、彼の怒りの伝説的発作を起こさせないことを願っている。」(プラネスの言葉)
アラン・プラネスは1948 年リヨン生まれ。ジャック・フェヴリエのもとで学んだあとアメリカに渡り、メナヘム・プレスラー、フランコ・グッリ、ウィリアム・プリムローズらに師事。チェロのシュタルケルのピアニストとしても活躍しました。アンサンブル・アンテルコンタンポランでも卓越した音色を聴かせ、ブーレーズ、ベリオ、リゲティ、シュトックハウゼンの作品などで比類なき解釈で現代もののスペシャリストとして世界中から認められる一方、ハイドン、見事な色あいのドビュッシーや、フォルテピアノを演奏してのショパンなど変幻自在の才で魅せてきたフランスの名手です。
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも来日し、ヤナーチェクの演奏で聴衆をうならせました。
(HARMONIA MUNDI)

SOLO ~無伴奏作品集
ティモシー・リダウト(ヴィオラ)

1995 年ロンドン生まれのティモシー・リダウト。2016 年ライオネル・ターティス国際コンクールで優勝、以降世界でひっぱりだこの新星ヴィオラ奏者です。録音でも、すでに《詩人の恋》の録音では豊饒な歌を、エルガーのチェロ協奏曲のターティス編曲のヴィオラ版を収めたアルバム『ライオネル・ターティスに捧ぐ』で音楽ファンをうならせています。30 歳を目前に、リダウトは、バッハとテレマンというふたりのバロック時代の巨匠作品、そしてブリテンと、アメリカのキャロライン・ショウの作品の、無伴奏によるアルバムを録音しました。
ブリテンの《エレジー》は、1930 年、ブリテンが10 代の作品。ブリテンが名ピアニストであることは知られていますが、彼の第2の楽器はヴィオラでした。非常に深遠な世界が広がっており、リダウトは「弾くたびに少しずつわかってくるものがある」とコメントしています。キャロライン・ショウの作品は、トマス・タリスの作品にインスパイアされたもの。こちらもトレモロなどにオリジナルはチェロ作品ですが、ヴァイオリンとヴィオラのために作曲者自身が編んだものとなります。バッハのパルティータはヴィオラ版のト短調での演奏。ジーグの疾走感、そしてシャコンヌでの豊かな響きは圧巻です。「シャコンヌは、私が13 歳くらいのときから絶対的な憧れでした。偉大なヴァイオリニストによるパルティータの録音を数え切れないほど聴き、世界を包含しているようなこのひとつの楽章にいつも心を奪われていました」と語るリダウト。どんな技巧的なパッセージもふくやかさを保ちながら演奏しており、リダウトが非凡なテクニックかつ、あたたかな人柄の持ち主であることを感じさせます。
(HARMONIA MUNDI)



カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2025年03月18日 17:30

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