「エド・サリヴァン・ショー」は48年から71年まで全米で放送されたTV番組で、アメリカで当時とても人気があったんです。だからこの番組にビートルズが出た意味はとても大きかった。これまで部分的にその映像は紹介されてきましたが、今回、ビートルズが出た4回分をノーカット収録したDVD「エド・サリヴァン presents ザ・ビートルズ ノーカット完全版」として観られることになりました。〈ノーカット〉なのでCMも全部入っていて、それがおもしろい。当時の時代背景なんかもよくわかるし、ビートルズが歌う前に誰が出てたか、なんてこともわかる。なかでもおもしろかったのは最後の回(65年9月12日収録)で、みんな長髪になっていて演奏するのがイヤそうなんです(笑)。アーティスティックになってきてるからかな。ポールひとりで“Yesterday”をプレイしたり、ジョンがキーボード弾きながら歌ったりと珍しいシーンを観ることができるのですが、1回目(64年2月9日収録)と比べてちょっとダレてきてる。でもその両方の回が観られるのもおもしろいところ。それから、その最後の回でひとりずつ名前のクレジットが出るんですが、ジョンの名前の横にわざわざ〈既婚者〉って付いてる(笑)。結婚発表した後だったのかな。なんだか〈済〉って付いてるみたいで印象的なヒトコマでした。