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イロイロナイロ

連載
NEW OPUSコラム
公開
2010/07/14   17:06
更新
2010/07/14   17:06
ソース
bounce 322号 (2010年6月25日発行)
テキスト
文/リョウ原田

 

京都の奇才によるストレンジでポップな2枚!

 

改造ハーモニカによって奏でられる笙のドローンな調べ、三角帽子を纏って舞台で奏でられるダンサブルな雅楽——平安時代の宮廷音楽を再構築するというユーモラスな命題のもと、本気の音響体験を提供して話題を呼ぶ京都の電子音楽ユニット=Harp On Mouth Sextet(以下、HOMS)。このたび彼らの新作と、これに先駆けて本プロジェクトの首謀者=RUBYORLAのソロ作がリリースされた。

まずHOMS『襲乃音色』は、これまで以上にモダン&フロアライクな音世界に。前後左右に揺さぶられるダブ“伽羅伽”、10分にも渡るブレイクビーツ・ハウス“新管幻楽”と、90年代中期のUKテクノのビート観をアップデートしたような音作りが魅力的だ。その証左というわけではないだろうけれど、Akio Milan Paakとspeedometerも1曲参加している。そして一方のRUBYOLA『16×16(イロ×イロ(色描ける色))』は、光る256個のボタンで操作する電子楽器=テノリオンで作られた作品。これが彼の手にかかると、スティーヴ・ライヒからブラック・ドッグ、またその先へ連なる電子音楽の点が光のラインで繋がれたような濃厚な世界になるのだ! 両者とも緻密でありながらポップに開かれたアルバムになっています!

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、Harp On Mouth Sextetのニュー・アルバム『襲乃音色』(IMAGINED)、RUBYORLA PLAYS TENORI-ONのニュー・アルバム『16×16(イロ×イロ(色 描ける 色))』(IMAGINED)