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12'' ESSENTIAL MIXES

連載
NEW OPUSコラム
公開
2010/12/17   15:10
更新
2010/12/17   15:11
ソース
bounce 327号 (2010年11月25日発行)
テキスト
文/村上ひさし

 

一風変わったベスト盤シリーズが日本襲来!

 

お気に入りアーティストのヒット曲は全部網羅しておきたい、でもオリジナル・ヴァージョンは持ってるし……という人にオススメなのがコレ。〈12" Essential Mixes〉なるシリーズが、年末にかけてドド~ッとリリースされる。超大物アクトたちの代表曲のリミックスやマキシ・シングルでしか聴けなかったトラック、配信オンリーのレア・テイクなどを収録した一風変わった編集盤。しかも選曲者がかなりこだわりの人なのか、各アーティストごとに統一感のあるスタイルが集められているのが特長だ。

例えばカイリー・ミノーグ盤ではジャスティン・ウォーフィールドらによるシルキーでちょっぴりディープ&ダウナーなヴァージョンが多く収録されているし、同じクラブ系でもジャスティスやベースメント・ジャックスらがイジッたジャスティン・ティンバーレイク盤だと大バコ系の派手な仕上がりとなっている。かと思えば、アヴリル・ラヴィーン盤はアコースティック・ライヴが主体で、彼女の歌い手としての魅力をたっぷり味わえるし……といった具合で狙いが明確。

ほかにもアッシャー盤やR・ケリー盤には歌を大切にしたラジオ向けのエディットが主に収録され、トニ・ブラクストン盤やルーサー・ヴァンドロス盤ではフランキー・ナックルズらによる初期ハウス・リミックスを網羅。TLC盤に至っては、もはや説明不要のお宝ヴァージョン集。初CD化となる音源も多く、ファンにとっては嬉しいクリスマス・プレゼントとなりそうだ。

 

▼文中に登場した編集盤の一部を紹介。

左から、カイリー・ミノーグ『12" Essential Mixes』、ジャスティン・ティンバーレイク『12" Essential Mixes』、アヴリル・ラヴィーン『12" Essential Mixes』、アッシャー『12" Essential Mixes』、トニ・ブラクストン『12" Essential Mixes』、TLC『12" Essential Mixes』(すべてSony EU/ソニー)