myGRAIN 『myGRAIN』 Spinefarm(2011)
フィニッシュ・メタルの伝統とアメリカン・スタイルを上手く折衷し、スパインファームと契約した00年代半ば以降から急激に支持を広げている6人組。持ち前のパワフルなメロデス系サウンドにはこのサード・アルバムでいっそう磨きがかかっていて、ジャケさながらの熱く燃え盛るパフォーマンスが期待できそうだ!
MOONSORROW 『Varjoina Kuljemme Kuolleiden Maassa』 Spinefarm(2011)
メロディックなブラック・メタルを出発点に、より自然崇拝的なフォーク・メタルの色合いを強めてきたヘルシンキの5人組。発表されたばかりのこの新作では、キリスト教が伝播する以前の原始宗教的なヴィジョンから生まれた幻想的なサウンドを卓越した演奏力でダイナミックに披露してくれている。
KORPIKLAANI 『Ukon Wacka』 Nuclear Blast/ネクサス(2011)
サーミ人の民族音楽を演奏していたヨンネ・ヤルヴェラによって93年に結成され、独自の童話性を帯びたフォーク・メタルを展開している6人組。アコーディオンやヴァイオリンも用いたユニークでカラフルなサウンドはこの最新作でも当然健在。鋼鉄リスナー以外の人たちにも親しんでほしい一枚だ。
LAPKO 『A New Bohemia』 Fullsteam(2010)
96年の結成以来、不動のトリオで活動を続けるハルヤヴァルタのバンド。クイーンやトゥールの影響を反映させつつUS的なオルタナ・サウンドを追求してきた彼らだが、ブレイヴァリーらを手掛けた大物プロデューサーのD・ジェイムズ・グッドウィンと組んだこの最新作では、さらなる構築美の確立に成功しているぞ!
OUTRAGE 『LIVE! RISE AND SHINE』 ビクター(2010)
ドキュメンタリー映画の公開も記憶に新しい日本を代表するメタル・バンド。このライヴ盤は、フレドリック・ノルドストロームとイェテボリで録音された最新作『OUTRAGE』(09年)を引っ提げたツアーの模様を収めたもの。ミックスはそのままフレドリックらが担当しており、バンドと北欧の絆も窺わせている。