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road through biased fields by Ametsub(第3回)

連載
皿えもん
公開
2011/11/10   16:00
更新
2011/11/10   16:00
テキスト
文/Ametsub


アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! 作品ごとに良作を発表し続けているにも関わらず、なかなかスポットを浴びない……そんなアーティストたちを、Ametsubが独断と偏見で紹介します!!




Ametsub4-3


[ 今月の一枚 ] THE SIGHT BELOW 『Glider』 Ghostly

 

シアトルを拠点に活動しているラファエル・アントン・イリサーリによるプロジェクト。

これまでゴーストリーから2枚のアルバムと2枚の12インチをリリース。
その後、〈DEMF〉〈MUTEK〉〈SonarFestival〉などで積極的なライヴ活動を行い、
近くサイモン・スコットとのコラボレート作品もリリース予定。

狂気すら感じさせるシューゲイズ、
そしてスリリングかつシンプルな音で構成された楽曲群が、
唯一無二の世界を引き出しています。

いわゆるダブ・テクノ系列のアーティストと並べてレヴューされることが多いですが、
彼の作品はそのなかでも限りなく実験的で、
エクスペリメンタルやエレクトロニカ寄りとも言えるディープなサウンドスケープを見せてくれる。
そういった意味では、ジャンルのようなものから逸脱している存在だと個人的に思います。

その証拠に、彼はラファエル・アントン・イリサーリ名義でも多くの作品を発表していますが、
ルーム40やイミューンからリリースされた作品は、美しいピアノとアンビエントなサウンド、
そしてフィールド・レコーディングで構成されており、
彼の根本的な音楽の美学に触れることができます。

両名義に共通する点は、どん底に突き落とされるような深く悲しい世界がいつまでも持続するということです。
〈TAICOCLUB〉や〈LABYRINTH〉等の野外フェスティヴァルにぜひ呼んでほしいアーティストです。

 

▼サイト・ビロウ、ラファエル・アントン・イリサーリの関連作品

 



PROFILE/Ametsub


東京を拠点に活動する電子音楽家。現在までに2枚のフル・アルバムを発表しており、2作目『The Nothings of The North』(PROGRESSIVE FOrM)は、坂本龍一の〈2009年のベスト・ディスク〉にも選出され、ドイツのミル・プラトーからもリリースされている。その他にも、リミキサーや DJ、Jimanica(d.v.d、world's end girlfriend)とのコラボ作品の発表をはじめ、多岐に渡って活動中。今後の直近の出演イヴェントは東京・渋谷WWWの〈PROGRESSIVE FOrM showcase 2011〉と大阪・sunsui + club STOMPの〈PROGRESSIVE FOrM 10th Aniversary〉。その他、最新のスケジュールについてはオフィシャルサイトをご覧ください。

 

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