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ひよこNo.50 ヤーチャイカ

連載
ROCKひよこ組
公開
2012/11/07   00:00
ソース
bounce 349号(2012年10月25日発行)
テキスト
文/タマコ


タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!



ヤーチャイカ_A



みなさ〜ん、コ〜ンニチハ〜☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉の担任、タマコです。50回もやってると、この挨拶もマンネリ化☆ さて、今回のひよこちゃんは、ミニ・アルバム『メルヒェン』(KOGA)をリリースしたヤーチャイカです! 昨年の〈フジロック〉で〈ROOKIE A GO-GO〉に出演していたこの子たち、前作は自主制作盤でしたが、今回はレーベルと契約して初の作品なんですね〜。

「初めて制作期間を決めて取り組んだのですが、追い込まれたほうが力を発揮するバンドみたいです(笑)。レーベルには信用してもらって、自分たちのやりたいようにさせてもらっているので気負いや捻じ曲げたところはなく、自由に制作できました」(ニシハラシュンペイ、ヴォーカル/ギター:以下同)。

ニシハラくんが「本当にやりたかった音楽を見つけるために結成した」というヤーチャイカは、とても日本的なバンドだな〜という印象で、それを特に感じるのがメロディー。フォーキーで情緒的な、趣のあるものです。

「4人がバラバラに寄り道しながら演奏してても、最後はメロディーに戻ってくる、それがヤーチャイカだと思います。4つの楽器が歌ってるのが理想ですね。僕は日本のフォークとグラム・ロックが好きで、メンバー全員を繋ぐのはプログレとハード・ロックだと思います。リフや楽器の絡みを考える時には、バンドでガツンと音を鳴らした時の衝動が詰まっているハード・ロックへ帰ります」。

ここで出てきたキーワードがまんまサウンドに落とし込まれてます! 歌は〈たま〉みたいで曲調は穏やか。でもハード・ロック的なギター・ソロが入ったり、日本的なメロディーが乗っているところは、THE YELLOW MONKEYっぽいな〜とタマコは思ってたんです。それを伝えると、「まさに、THE YELLOW MONKEYに衝撃を受けてバンドを始めたので……恐れ多いです」だって! やっぱりな(ドヤ)。

「これをたくさんの人に出会えるアルバムにしたいと考えて、そのテーマを『メルヒェン』というタイトルに込めました。〈メルヒェン〉=メルヘンという非現実のなかを、現実のあなたに覗いてもらいたいという思いで付けました。お気に入りの一枚になることを願っています」——ということで、覗いてみましょう……ではまた次回、メルヒェン☆



ひよこ組のおともだち



MAMADRIVE 『妄想天国』 3rd Stone

この子たちは化けるかもしれませんよ。女子2人×男子1人のバンドで、最初は〈凛として時雨だ!〉と思うけど、聴き進めるとリズムも多彩でさまざまな表情を見せてきます。時に歌うようなフレーズを繰り出すベースがスゴイ! ヤヴァイ!

 

sugardrop 『sundaysunday』 High Fader

資料には〈和製ダイナソーJr〉とありますが、うむ、ダイナソーというか、音の質感が90年代のUSインディーど真ん中って感じ。シューゲイザーなギター・サウンドで、軽妙&ポップなファンタスティック空間を創出してます。虎バック!

 

Suck a Stew Dry 『ラブレスター』 ラストラム

ほのぼのとしたミディアム中心のギター・ロックで、奇を衒ってない良質なポップソングを届けてくれる……なんて印象です。しかし問題(?)は流行りのネガティヴ男子全開な恋バナ詞ですよ。タマコはポジなS男くらいが丁度Eけどね。

 

murder muder 『国家のために生きなさい』 4visme 

ギター×ドラムスの2人組。ローファイで軽くサイケがかった音、いきなり〈犬のおまわるさん〉を連呼するようなユルさから、大阪の地下にお住まいの子かと思いきや名古屋の人でした。とりあえずは自分のために生きなさい!