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【第8回】――Nothing's Carved In Stone

『REVOLT』にちなんで……生形がセレクトする〈感情爆発盤〉! 

連載
生形真一の六弦生活
公開
2013/08/14   00:00
ソース
bounce 357号(2013年7月25日発行)
テキスト
構成/編集部


NINE INCH NAILS 『Broken』 TVT(1992)

言わずと知れたインダストリアル界の重鎮によるEPで、エレクトロニック・ボディー・ミュージックの延長線上にあった初作『Pretty Hate Machine』(89年)と、金属質のディストーション・ギターと怒濤のビートが荒れ狂うブレイク作『The Downward Spiral』(94年)の狭間の一枚。〈破壊〉と題された本作に対して、『Fixed(=修繕)』(92年)という名のリミックス集も存在する。「俺らの今回のアルバムに込められてるのは〈葛藤〉だと思うんですけど、例えば〈怒り〉っていう感情だと、思い出すのはやっぱりナイン・インチ・ネイルズの初期作品ですね。『Broken』とか、『The Downward Spiral』とか。当時はどういうことを歌ってるのかよくわからなかったですけど、聴いてると怒ってることだけは間違いなくわかるっていう(笑)。ナイン・インチはNothing'sのメンバー全員好きなんで、音の面でも何かしらの影響は出てると思いますね」。

 

Mr.Children 『深海』 トイズファクトリー(1996)

こちらも言わずと知れた日本の国民的バンドによる5作目で、タイトルに象徴される意匠が施されたコンセプト・アルバム。それまでポップ・サイドを邁進していたバンドの方向性と距離を置き、内省的に振り切った内容で話題を呼んだ。「どんな人間にも、あとバンドにもね、ずっと続けてると絶対そういう時期……〈葛藤〉の時期って必ずあると思うんですけど、それで思い出したのはMr.Childrenの『深海』。俺、あのアルバム大好きだったんですよ。強烈に感情が出てる作品ですよね。ドロドロしてる。で、すごいロックなアルバムなんですよね。確か、レニー・クラヴィッツとかが使ってたウォーターフロント・スタジオで録ってて。だから、音は完全にロックの音。そういえば、これ拓ちゃん(村松拓、ヴォーカル/ギター)に貸したまま、返ってきてない(笑)。詞が好きだから読んでみて、って渡したんだけど」。

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