地球温暖化の防止を願う気持ちを、世界中の人が行動で示すWWFの国際イベント「Earth Hour」が、今年も3月27日の午後8:30～9:30に世界で一斉に実施されまいす。この「Earth Hour」に、今年は日本から広島市が参加することになり原爆ドームの照明が消えるそうです。現時点でエンパイア・ステート・ビルなど、世界75カ所のモニュメントがエントリーしているとのこと。キャンドルナイト的に身近な事でできる事があれば是非皆さんも。

■日本語版　http://earthhour.wwf.or.jp/

で、WWFと原子力というと、一般的に思われている「原子力発電は温室効果ガスを排出しないので、環境にいい」というのは間違っているというレポートが出ているとの事。　ウラン濃縮技術の膨大なエネルギー消費によって、やっぱり温室効果ガスが出るとの事で、電力と熱供給を合わせて考えると、その排出量は、天然ガス火力発電とそう変わらず、バイオガス火力発電に比べると、７倍ほど多かったとか…。また、原発があることで多くの国でコージェネレーション(廃熱利用)が進まないなどの、電気需要の改善努力が遅れがちとのこと。夜間電力利用の温水器なんていう話は無駄の典型といわれていたりします。

ちなみに、世界銀行は原発には投資をしておりません。原子力発電はたとえ運転費用が安くても資本費が高いため、石油・石炭の価格に関係なく、最小コストのエネルギーにはならないだけでなく、原子力発電を取りまく諸々の問題は、経済的費用のみにとどまらず、原子炉の安全性や核廃棄物の処理、核分裂性物質の拡散など複雑な要素が絡むため、炭素のコストのみに問題を絞り込むことはできず、温暖化対策とはならないと判断しているようです。

要するに、いろいろな問題が未解決なままだと持続可能性のあるエネルギーではないのでは??という事ですよね。多分。みなさんどう思われるでしょう。

(一方で、WWFには多くの石油資本が資金援助しているというバックボーンもあるのですが…)