山田和樹の快挙!サン=サーンス最後のオペラ≪デジャニール≫世界初録音。 (C)RS
JMD(2024/02/29)
【山田和樹の快挙!サン=サーンス最後のオペラ《デジャニール》世界初録音】
1898年、ルイ・ガレによる悲劇のための劇付随音楽としてベジエの野外競技場で初演された『デジャニール』でしたが、サン=サーンスはこれを音楽的に発展させ歌劇として再構成することを計画。劇音楽初演の年にガレが亡くなったことを受けて台本はサン=サーンス自らが手を入れ、1911年、歌劇《デジャニール》はモンテカルロで初演されました。
物語はギリシャ神話のヘラクレスの最期を題材としたもので、古代ギリシャのトラキスが舞台。トラキス地方の町オエカリアを征服したエルキュール(ヘラクレス)は、王の娘イオール(イオレ)を我が物にしようとするものの、妻のデジャニール(デーイアネイラ)の激しい拒否にあい、さらに友人のフィロクテート(ピロクテーテス)に裏切られイオールを奪われてしまいます。デジャニールはエルキュールが殺めたケンタウロスであるネッシュ(ネッソス)の血の付いた上着をエルキュールに着せると、その魔法の力で彼の心を変えられると信じて計画を練りますが…。
サン=サーンスが残した最後のオペラであるこの作品は、コーラングレ、バス・クラリネット、ソプラノ・サクソフォン、コントラファゴット、バス・トランペット、ハープ2台などを含む3管編成の管弦楽のほか舞台裏にブラスバンドを置くという大規模な編成で書かれており、スペクタクルな響きや美しいメロディ・ラインなどサン=サーンスらしい場面に溢れるほか、丁々発止のやり取りに添えられた鬼気迫る音楽などはワーグナーを思わせるところもあり、これまでほとんど顧みられなかったことが不思議なほどの充実ぶり。初演の地モンテカルロで山田和樹が持ち前の牽引力を発揮し、作品の魅力を十二分に引き出す素晴らしい演奏を披露しています。
原盤ブックレットは写真資料も豊富な145ページに及ぶもの(仏・英語)。国内仕様盤にはオペラ研究家岸純信氏による解説と、山下賢司氏による貴重な歌詞全訳が付属します。
※国内仕様盤日本語解説…岸純信 歌詞日本語訳…山下賢司
ナクソス・ジャパン
発売・販売元 提供資料(2024/02/27)
1911年にモンテカルロで初演されたサン=サーンスの最後のオペラの世界初録音。題材はギリシャ神話のヘラクレスと妻のデジャニールの物語。発売前に音だけ聴かせて頂いた。大変聴きごたえある音楽に満ちた約100分。ヘラクレスのテノールのジュリアン・ドランと、題名役のメゾ・ソプラノのケイト・アルドリッチが白熱の熱唱!第3幕のメゾのアリアやこの二人の二重唱、第4幕のテノールのアリアが絶品。指揮の山田和樹の引き出す鮮やかな音色とドラマ展開の見事さに驚かされる。特に第4幕の前奏曲以降は圧倒的。この最高の名演に加え、多くの写真資料入りの145頁書籍がつくので手にするのが楽しみだ。
intoxicate (C)雨海秀和
タワーレコード(vol.169(2024年4月20日発行号)掲載)