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第20回 ─ 氣志團万博2003 木更津グローバル・コミュニケーション!!~Born in the toki no K-city~@かずさクローバーパーク8月30日(土)

連載
ライヴ&イベントレポ 
公開
2003/09/12   18:00
更新
2006/01/19   18:37
テキスト
文/内田暁男

遂にこの日が来た。地元木更津の私有地(TOKYO DOME約6個ぶん!)に4万人のキッシーズを集める氣志團の地域密着型野外フェスティヴァル当日。開演前、地元ゆかりの出店をはじめ祭り感全開の場内で思い思いの時間を過ごすキッシーズのひとりひとりは、これから始まる〈伝説〉の目撃者となる……。

 
  氣志團Tシャツには80~90年代を代表するサブカルチャーを彷佛させる秀逸なデザインがあしらわれているのだが、当然のごとくTシャツ着用若年キッシーズで溢れる会場はさながらサブカル見本市。そうかと思えばそんなカルチャーとはハナから無縁そうな無骨な方達や子供連れの家族の方達もたくさん……とNYもびっくしの文化と人種の坩堝ぶりに目眩を覚えつつ、ビールを求める長蛇の列に並んだりHYSTERIC GLAMOUR×氣志團のコラボTシャツを眺めたりしながら万博開幕に備える私。

 そろそろ開演?と思った矢先、前方の巨大な掲示板に白抜きで〈GLAY〉の文字。イベントタイトルを彼らから拝借してきた氣志團ならではの一級品のギャグに大笑いしてると、ホントにGLAYが登場! OPENING ACTというにはGREATすぎる出だしだ。よく考えれば過去にも一度氣志團の函館でのGIGに飛び入りしたことでも知られる仲だけにさもありなんといった感じだが、約30分全4曲のパフォーマンスは、さすがに日本ロックの頂点たる貫禄であった。というか単純にカッコイイ。

   で、メンバーの家族が走るマラソン聖火リレー、刑事ドラマ風メンバー紹介VTR、ヘリコプターの空撮やら凝り過ぎな前振りを経て、ステージ下からリフターでメンバー6人が登場!! キラー・チューン“One Night Carnival”をいきなり1曲目にもってくるあたり気合いを十分に感じる。そして4万人がいっしょに振り付けを踊りはじめ、周りはもう未体験ゾーンに突入(で、ずっとそのまま)。綾小路“セロニアス”翔ヤン團長は放送禁止なコール&レスポンスにはじまったMCで「昨日の夜珍しくMCの内容を考えたんだけど、何も浮かばなかったんだ」と告白しながら、そんなことはいまのこのとんでもない状況にとってはどうでもいいんだといわんばかりにエレクトしているように見えた。中盤に挟み込まれたメンバーのソロ・コーナーでは、またもムダに凝ったビデオと共にそれぞれが愛するアーティスト(詳細は想像してください)へホットな演奏&いろいろが捧げられるというこの日だけの特別企画もあり、3時間半の長丁場をダレさせることなど全くさせない。

   そしてマジカルな楽屋裏演出のあと、純白のガクランに着替えてのアンコール“黒い太陽”が爆発のピークかと思いきや……ダンサー含め総勢99人(!!)がサンバ・ステップを踏みながらの大團円“涙BOY涙GIRL”が待っていた。メンバーが入れ替わり立ち替わりメロディーを歌い繋ぎながらのカーニヴァルに狂乱してると、さらにステージ後方の夜空から花火の乱れ打ち! マジに感動的なフィナーレになにげにウルっときた私。いつものように「夢で会おう! バラードのように眠れ」と言い残して去っていった氣志團の背中を思い返しながら、10月29日の新曲“SECRET LOVE STORY”(&11月27日のDVD作品)、そしてそして来年頭の武DO館公演に想いを馳せる毎日です。