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第80回 ─ PUNKSPRING 07 @千葉・幕張メッセ 2007年4月1日(日)

連載
ライヴ&イベントレポ 
公開
2007/04/10   12:00
更新
2007/04/10   18:04
テキスト
文/小田 由美子、宮本 一高

国の内外を問わないパンク系の人気アーティストによる春フェス〈PUNKSPRING 07〉が、今年も東京と大阪の2ヶ所で開催された。bounce.comでは千葉・幕張メッセ公演の模様を速報でお届けいたします。前日に同会場で行われたヒップホップ、R&B、レゲエ系アーティストの祭典〈SPRINGROOVE 07〉のレポートと合わせてご覧ください!

13:00~
■マキシマム ザ ホルモン @BLUE STAGE


(C)Punkspring事務局

  オープニング・アクトが終わり、いよいよ斬り込み隊長マキシマム ザ ホルモン登場! 会場は既に満杯で、異様なまでの熱気に包まれている。そして、アニメ「DEATH NOTE」でお馴染み“What's Up, People?!”のイントロが始まるやいなや、一斉に波打つ頭・頭・頭。変幻するリズムとバラエティに富むヴォーカル&咆哮で、たちまち場内の空気をさらっていく。まさにホルモンパワー炸裂!である。ナヲ姉による恒例の〈恋のおまじない〉も圧巻。歌って踊らせ、喋って沸かせるエンターテイナーっぷりに、すっかり心酔した30分であった。*小田

SET LIST
1. What’s Up, People?!/2. 絶望ビリー/3. ぶっ生き返す!!/4. 恋のスウィート糞メリケン/5. 恋のメガラバ

14:20~
■THE SUMMER OBSESSION @BLUE STAGE


(C)Punkspring事務局

  初来日となるフロリダのメロディック・パンク・バンド。燦然と輝く真夏の太陽や青い海を想起させるメロディック・サウンドで、観客を開放的な気分にさせていく。ギターのフィンが脱退し、ボーカル兼ピアノのルシアンがギターを弾く、3人編成となった彼ら。カラフルなキーボードの音が消え、シンプルで骨太なサウンドを聴かせる荒い演奏になっていた。メンバーの揃わない最悪な状況にもかかわらず、チン○やファッ○などを連発し、下品なまでに開き直る。アホなことに本気で全身全霊で打ち込む愚直さが、ライヴそのものを楽しく明るいものにしていた。*宮本

SET LIST
1. Death Said/2. Inside Of You/3. Wasted/4. Vonston-ubenstinkle/5. Corrosive/6. 8am/7. Stuff & Me/8. Melt The Sugar/9. Driven By Desire

16:20~
■THE TOY DOLLS @RED STAGE


(C)Punkspring事務局

  なんと約10年ぶり! 超能天気なグラサン3人組、トイ・ドールズが帰ってきた。“Final Cowntdown”に乗って、〈OUR FINAL TOUR?〉と書かれた木箱から登場したオルガは、第一声「オ元気デスカ? 久シブリネ!」。相変わらず人を喰ったようなヤツらだ(笑)。それにしてもフロントの二人はまあ動く、動く! そのコミカルな様子に、会場内は拍手喝采。結成28年にしてこの瑞々しさは素晴らしすぎ! 軽妙さも軽薄さも、ここまでやれば天晴れ。継続は魅力なり。一点の曇りもないお気楽極楽っぷりに、疲労も空腹感もブッ飛んでしまった。*小田

SET LIST
1. Dig GrooveBarry R./2. Bless You/3. Vicar/4. Fisti/5. Wakey/6. Lambrusco/7. Tocatta/8. Glenda/9. Finos/10. Nellie/11. Wipe Out

17:00~
■KEN YOKOYAMA @BLUE STAGE


(C)Punkspring事務局

  元Hi-STANDARDのメンバーであり、日本メロコア界の先駆者的である横山健。そのライヴは、牽引する立場からアピールする側に回ったということもあって、いつもより気負いがなかった。歳をとっても少年のような無邪気さと情熱を維持し続ける熱い叫び声は、意地っ張りなほど頑固で明確な意志の強さを感じる。その澄んだ心意気がメロディーの美しさにつながり、このイベントのなかで一番の輝きを放っていた。冗談を交えたMCで周囲を楽しく盛り上げ、熱狂の渦に巻き込んでいくパフォーマンスも健在で、楽しく活気に満ちたステージだった。*宮本

SET LIST
1. Cherry/2. I Can’t Smile At Everyone/3. Pressure/4. Ricky/5. Not Fooling Anyone/6. Ten Years/7. Winding Road/8. Can’t Take My Eyes…/9. Believer/10. How Many

17:40~
■DROPKICK MURPHYS @RED STAGE


(C)Punkspring事務局

  イベントもいよいよ佳境。横山健がぶちまけた興奮も冷めないうちから、〈レッツゴー、マーフィーズ!〉コールが、どこからともなく起こり、否応なく期待が高まる。バグパイプの音が響いて、キター!“For Boston”だ!! その途端、会場前方ではモッシュやダイブの嵐、後方では大合唱。爆走サウンドの合間に差し込むアイリッシュ・トラッドな音がたまらなく心地よい。だから、ドカドカな喧噪の中でもしっかり耳に残るのだろう。あっけなくも完全燃焼なステージ。終演後、燃え尽きて灰になってフラフラと歩くモッシャー達が印象的だった。*小田

SET LIST
1. Boston/2. Finn/3. CIA/4. Heroes/5. State/6. Spirits/7. Sunshine/8. Captains/9. Shipping/10. Gauntlet/11. Velvet

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