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第82回 ─ ZAZEN BOYS @ 日比谷野外音楽堂 2007年6月16日(土)

連載
ライヴ&イベントレポ 
公開
2007/06/21   16:00
更新
2007/06/22   11:15
テキスト
文/久保田泰平

新ベーシストとして吉田一郎が加入し、現在の体制になって初めての――そして、今年最初となるライヴを開催したZAZEN BOYS。……とくれば、見逃す手などナシ! ただならぬ熱気とグルーヴで会場が総〈MATSURI〉状態となったこの日のステージを、bounce.comでは速報レポートいたします!! 

  季節柄、雨の中でのステージを予想していた……が、2、3日前までのウェザー・リポートはめでたく外れ、今年のZAZEN BOYS@野音は好天に恵まれた。

 新ベーシスト、吉田一郎を迎えて初めてのステージ、ということも関心事だが、なんといってもZAZEN BOYSとしては2007年最初のライヴ。作品のリリースが1年半ほどないのにも関わらず、チケットはソールド・アウト。バンドの登場を待つ観客の熱気はただならぬ感じだ。

 いつもの“Marquee Moon”が鳴り響き、メンバーが登場。広いステージの、客席から向かって右寄りにポジションをとる(実はこの立ち位置だと、野音の客席のどこから観ていてもメンバー全員を視認できる、ようだ)。ドスの効いたドラムを合図に1曲目“Take Off”が、続いてダビーな“BRAIN CONSTRUCTION”が、“MABOROSHI IN MY BLOOD”が――次々と繰り出されるZAZENビートが日比谷の杜にこだまし、まだ陽の高いうちからオーディエンスのアタマんなかを〈MATSURI〉な陽気へとアゲていく。

 新曲も6曲ほど披露。“YUKATA”“DARUMA”“NABE & SADA”(すべて仮題かと思うが)……どことなくスペーシーな雰囲気を感じさせる曲だった……ような気がするが、それはもしかして、聴いていた僕らが酩酊していたせい? とにかく僕らオトナはしこたま呑んでいた。リカーの力がなくてもハイになれるキッズたちをうらやましく思いながら、そのグルーヴにまんまとノセられて呑まされた。気持ちいい。後半、博多祇園山笠で言うところの〈追い山〉的流れ――“CRAZY DAYS CRAZY FEELING”“COLD BEAT”“FRIDAY NIGHT”“RIFF MAN”――は、初体験でもなかったんだけれど圧倒された。吉田一郎も頼もしいプレイを聴かせてくれたし、新作の制作にも入るそうだし、まだまだこのバンドにはとんでもないものを見せてもらえそうだ……なんて思いながら、アンコール前にもう一回、冷たいビールを買いに行く。

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