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ひよこNo.11 黒猫チェルシー

連載
ROCKひよこ組
公開
2009/04/09   01:00
更新
2009/04/09   17:39
ソース
『bounce』 308号(2009/3/25)
テキスト
文/タマコ


タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!




みなさ~ん、コ~ンニチハ~☆ 〈ROCKひよこ組〉担任のタマコです。いままでよりも大きくなって新学期を迎えました! これからはひよこちゃんたちの生の声もお届けしますよ! ということで、今回登場するのは神戸出身の高校生4人組、黒猫チェルシーです。入園にあたり、音源を聴いて久々にタマコはタマげました! まさかの70'sジャパニーズ・パンクを思わせる猥雑&野蛮な音、そして何より演奏が巧すぎ! 訊けばやはり、なかなか早熟な子だったみたい。

「小学5年生の時に幼馴染みの宮本(岳、ベース)と岡本(啓佑、ドラムス)を誘ってバンドを始めました。でも楽器がなかったんで笛とかタンバリンを代用しながらビートルズやTOKIOのコピーをして遊んだり。楽器を持ってからはツェッペリンやエアロスミス、ヴァン・ヘイレンなんかをコピーしつつオリジナルの曲も作るようになって。で、高校に入学したら校内で歌う妖怪を発見したんです。おもしろそうだったから彼を誘っていまのバンドを結成しました。当初はマイブームがスターリンとかだったので、短いパンクをやろうと」(澤竜次、ギター:以下同)。

〈歌う妖怪〉こと渡辺大知くん(ヴォーカル)の大槻ケンヂばりな歌がとんでもないマジックを生み、昨年高校生バンドをフィーチャーしたTV番組に出演。その超高校級の演奏力と楽曲のクォリティーが話題を呼んでCDデビューが決定します。そして、「長時間に渡る録音と、慣れない関東での長い滞在に疲れ果てました……」と振り返りつつ、このたびミニ・アルバム『黒猫チェルシー』(DECKREC)を完成させました! 歪んだギターが引っ張る、前のめりでささくれ立ってて、ほんのりサイケに味付けされたアングラ感満載のガレージ・ロックがたっぷり! ロボットみたいなシンセのリフを採り入れた変わり種にも、黒猫ちゃんの計り知れないポテンシャルを感じます。

「勢い重視のタイトでシンプルな曲を詰め込んだ、これまでの集大成です。ジャンルにこだわらず良い音楽は何でも好きなので、これからどういう曲を作っていくかはわからないですよ」。

また、夏に公開予定の映画「色即ぜねれいしょん」の主演に渡辺くんが大抜擢されるなど、ますます話題!なひよこの黒猫ちゃん(まどろっこしい)にぜひご注目を! ではまた次回☆



ひよこ組のおともだち



ヒダリ 『ワインとチョコレート』 バッドニュース

引きこもり系(たぶん)3人組による2枚目のミニ・アルバム。ギター、ベースの周りを縦横無尽に躍る、8ビット音も交えた鮮やかでコミカルな電子サウンドが前面に出た痛快ポップ作です。低体温気味なヴォーカルもイイ味出してる。

 

BYEE the ROUND 『ギブミー ア チョコレート』 COCK LOBSTER/LilBallet

都内で活動する4人組の、2007年に自主制作で発表された初作が全国流通。技巧派ギタリストのプログレなプレイに震えるドライヴィンな音がカッコ良すぎ! 一転してひんやりとしたミディアムも◎。

 

Jake stone garage 『Boost the Edge』 A-CUE

札幌の3人組が、Mellowheadで新作を発表したばかりの深沼元昭をプロデューサーに迎えた2枚目のミニ・アルバム。ダンサブルなドラムが炸裂する表題曲から、昂揚感を煽るイカしたロックンロールが熱い。ミッシェル好きはハマる。

 

FOUR TOMORROW 『FOUR TOMORROW』 SUBURBIA WORKS

これまでにコンピなどで音源を披露してきたメロディック・パンク・バンドの初作。演奏も歌も巧くないけど、その体良くまとまってない楽曲からは、いまの同系統バンドには薄い人間臭さが滲み出てます。