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第25回 ─ 夏を思い出しながら聴きたいハウス・ミックスCD×2

連載
曽 我 部 恵 一、 POP職 人 へ の 道
公開
2009/09/16   18:00
テキスト
文/bounce.com編集部

キング・オブ・メロウロックが〈手書きPOP〉に挑むマンスリー連載! 曽我部恵一がいま現在気に入っている作品をストレートにレコメンド。主宰レーベル、 ROSEの最新リリース作品と合わせてご紹介します。完成したPOPとセレクション・アイテムは、タワーレコード新宿店の〈曽我部コーナー〉にて展開しますよ! 今月は、過ぎ去った夏を思い出しながら聴きたいハウスのミックスCD2作をご紹介します。

朝夕めっきり涼しくなってきた昨今。フェス・シーズンは終わったものの、9月~10月の間も、ソロ、ソカバン、客演とライヴに出ずっぱりの曽我部氏。今回は、そんなパーティーの昂揚感をキープしながら、ミックスCD2作を選んでもらいました。

◆今月の曽我部セレクション

Calm『Mi Mix』OCTAVE(2009)

曽我部「これはシリーズで出ているコンピレーションで、どれもおもしろいんですよ。このCalmのは、〈METAMORPHOSE〉の朝9時がテーマになっていて、ちょっとチルな感じ。野外で聴いたら気持ちいいだろうなって。2曲目にソカバン“ほし”のTraks Boysのリミックスが入ってるんです。自分たちは、ニュー・オーダーみたいな雰囲気が入ったハウスの曲ってイメージだったんだけど、これを聴いて〈なるほど、そう来るか〉って。朝にかかると確かに気持ちいい。深川君(Calm)の作品を聴いていると〈音楽に愛情あるな~、この人〉ってのが伝わってくる。このコンピ・シリーズは、ジャケットにアーティストの顔が出てて好感度が高いです。ありがちなクラブもののジャケとは違うでしょ」

Hiroshi Watanabe『Mi Mix』OCTAVE(2009)

曽我部「この間ツアー中に神戸でライヴがあって、その時、たまたま僕らがやったライヴハウスの近くのクラブでヒロシ君がDJやってて。ライヴが終わってみんなで行ったらすっごいいいハコだった。音が綺麗で内装も落ち着いてて、友達のホーム・パーティーみたいで。ヒロシ君の曲はディープ・ハウスだから、壮大さもあって、子供たちとか、家族の写真が後ろに映し出されてるのも、親密さがあっていいなーと思って。音楽が生活と繋がっている感じがして、素敵だった。ヒロシ君のDJは、本当にエモーショナルな音楽というか、音のなかでいろんなものを感じることができる。人生とか、生きるとか、愛とか、そういうものが音を通して伝わってくるんだよね。この夏、最高の思い出でしたね」

◆今月のROSE RECORDS

JEBSKI & YOGURT『JEBSKI & YOGURT』ROSE(2009)

曽我部「これは、ヨグさん(DJ YOGURT)だけじゃなくて、JEBSKIさんといっしょに作った作品ですね。ヨグさんのソロよりは、現場寄りなんですよ。DJの人はみんな、これを聴いて〈現場でかけられる〉って言ってますね。12インチも作ってすぐ売り切れたし。このアルバムは、とにかく聴いてて気持ちいいっすよ」

ワッツーシ・ゾンビ『WE ARE THE WORLD!!!』ROSE(2009)

曽我部「今回は、プロデュースにあら恋(あらかじめ決められた恋人たちへ)の池永くんが入ってくれて。僕的には、アンディ・ウェザオールがプライマル・スクリームといっしょにやってる感じなんです。ダブの人が、ガレージのロックンロール・バンドに入ってきて、音をいじったような。プライマルの『Screamadelica』が出た時に、〈これなんて音楽?〉って思った感じがこのアルバムでも出せたらいいなと。そこまで行ってないけど、近い香りはある。ギンギンのガレージの曲なのに、ダブの〈飛ばし〉が入ってたりするのがおもしろいですね。いままでは〈関西ゼロ世代〉で括られてたけど、もうそういうのはいらないかな。僕はオリジナルのロックンロール・バンドだと思ってる。頑張ってほしいです」

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