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ひよこNo.17 miscorner/c+llooqtortion

連載
ROCKひよこ組
公開
2009/10/07   18:00
ソース
『bounce』 314号(2009/9/25)
テキスト
文/タマコ


タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!





みなさ~ん、コ~ンニチハ~☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉担任の……夏に未練タラタラコです! いやタマコです! 今回は北海道支部のひよこちゃん、miscorner/c+llooqtortion(ミスコーナー・ルークトーション)を紹介しましょう。この子らはスタンディング・ドラムス&プログラミングとドラムスの2人組というレアな編成。エレクトロニカとハードコアをアヴァンギャルドにシェイクした刺激的なサウンドが話題を呼び、昨年初作『there was no scenery』を発表しました。インストだけど映像を喚起する、物語を感じさせる音楽ね~とタマコは感動していたのです!

「情景や時間の流れ方、人の感情の動きを頭のなかで無音のショート・フィルムみたいな映像にして組み立てます。完全にストーリーを決め込んで、それを骨組みにして音を肉付けしている感じで」(脇田将行、スタンディング・ドラムス/プログラミング:以下同)。

そして今回、10月7日にミニ・アルバム『view for voices』(SECRETA TRADES)がリリースされます! これがDischarminng manに小谷美紗子、SEIKI(Naht)、五味岳久(lostage)を招いた歌モノ+各曲のインスト・ヴァージョンという構成。もともと〈歌うインスト・バンド〉であるこの子たちが、とりわけ歌力の強いシンガーと交わって、相当独特な世界が生まれちゃいました☆

「SEIKIさんに〈ヴォーカルがあったらおもしろそうだよね〉って言われたのがきっかけで。こんな豪華な顔ぶれでかなり恐縮してます……。僕らで完成させた曲に歌を付けていただく作業でしたが、本当に皆さん流石で、あたりまえなんですけど声や歌、歌詞ってとてつもなく大きなエネルギーを持ってるんだなあって」。

ゴスペルを思わせるメロディーが印象的な小谷、歌以上に語り部分の熱さが凄まじいSEIKIなど、単なるゲスト・ヴォーカルというのではなく、互いの個性を絡ませたコラボ作だからこその仕上がりです!

「今後は参加してくださった4人とライヴがしたいですね。そして今回学んだことを大事にして新曲を作って披露したい。歌がなくても景色を見せられるようなバンドでありたいです」。

十分できてるよ!……って甘やかしは禁物!? ではまた☆



ひよこ組のおともだち



雅だよ雅 『気まぐれカプリ』 RENG KONG

福岡のギャル2人組によるミニ・アルバム。ものすごくポップなサウンド&キュートなヴォーカルで“いちごのうた”とか甘そうな曲をやってるけど……爆音&轟音ガレージ・ロックです。つしまみれも属する(!?)甘く見てるとケガするよ!系。

 

THE抱きしめるズ 『脳内デート』 redrec

童貞です――これこそこの子たちのロックの原動力だと言わんばかりな初作。欲望がモーレツに溢れ出したパンク・ナンバーやロマンティックなミディアムなど、銀杏BOYZマインドが全開で、“あの娘は長澤まさみより”ってオマージュかな?

 

0.8秒と衝撃。 『ZOO&LENNON』 actwise/EVOL

昨年結成された男女ユニット。ほぼ打ち込みだけで作られた模様のトラックはパンキッシュでちょっぴりメランコリックな〈衝撃〉がたっぷりで、2人のヴォーカルはバービーボーイズみたい。やりたい放題のウワモノもおもしろいです!

 

the SHUWA 『the SHUWA』 CATUNE

2年ぶり2枚目のフル・アルバム。無駄を削ぎ落としたすっきりサウンドで、躍動感たっぷりのダンス・ロックに仕上がっています。華美に走るんじゃなく、逆に音をシェイプアップすることでフィジカル度を増してるところがカッコイイんです!