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第26回――秋を迎えるにあたって

連載
四の五の言わずにタイトゥン・アップ!
公開
2009/10/21   18:00
更新
2009/10/21   18:00
ソース
『bounce』 314号(2009/9/25)
テキスト
文/サイトウジュン(YOUR SONG IS GOOD)


YOUR SONG IS GOODのサイトウジュンが大好きな音楽について語りまくる連載。今月も熱くまくし立てます!




ロードショー発DICKとかGENT行きって感じ

夏がとっくに終わっちゃって、つまんね~。だから最近は宮下あきら先生のエクストリーム番長漫画の傑作「激!!極虎一家」を買い直したりしている。何回読んでも〈中学十年生!!の巻〉とか〈極道新入社員!!の巻〉とか痺れるよな。で、いつも思うんだけど、例えば〈激!!EMO〉とか〈激!!DOPE〉とか音楽のエクストリームな側面を言語化する際によく使われる〈激!!○○〉という表現、この漫画をルーツとしているのでしょうか? だとしたら本当に素敵な話ですよね。なんてことを思いつつ、アーキテクチャー・イン・ヘルシンキの2作目『In Case We Die』(Moshi Moshi)を楽しむ。予測不可能な展開、グッド・メロディー、カラフルな音色、極めつけは〈駄菓子全種類一気食い〉しているようなふざけた空気感。ぜひ見習いたいものだ。ついでに南国方面へ暴走した3作目『Places Like This』(Tailem Bend)も楽しむんだぜ~。

それで、話は女優フィービー・ケイツの魅力に気付いちゃったってのに変わる。フィービーといえば、映画「初体験 リッジモント・ハイ」。ティモシーB・シュミット“So In Love”やオインゴ・ボインゴ“Goodbye, Goodbye”といった80'sエエ曲を多数収録した名盤サントラ『Fast Times At Ridgemont High』(Elektra)を含め、本当すんません、いま頃この映画拝見しまして、もうプールのシーンが〈脱ぎ系〉で、あそこがスピコリ(ショーン・ペンの役名。響きがいい)なんです!と吠えつつ、パツキン巨乳袖なしGジャン系にしか興味がなかった小学生時代を猛烈に反省中だ。そんな矢先、セレクターのファースト・アルバム『Too Much Pressure』をCDで買い直したいな~と思ったら、廃盤? あんな名盤を!?……つまり2トーンでいっちゃんタイトなバンドは現在ベスト盤『Greatest Hits』(Chrysalis)でガマンするしかないだと! でもスゲ~安いから入門編には最適なんだ(笑)!……と、そんな状況を嘆きつつ、わが青春のTHERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT『SHOUTou』(grokroku)を全身で受け止めた! 90年代末~2000年代初頭に独自のパンク・シーンを作り上げ、一気に駆け抜けたこの先駆者たちの勇姿が銀皿(CD+DVD)に焼き付けられたこと、ほんの少しでも同じ時代を並走した者として心から祝福しま~す。若者たちよ、ヤツらの光を凝視せよ。そしていますぐバンドを始めるのだ。それじゃ、また会おう。

▼文中に登場した作品を紹介。
左から、アーキテクチャー・イン・ヘルシンキの『In Case We Die』(Moshi Moshi)、『Places Like This』(Tailem Bend)、『Fast Times At Ridgemont High』(Elektra)、セレクターの『Greatest Hits』(Chrysalis)、THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUTの『SHOUTou』(grokroku)

 

 

PROFILE/サイトウジュン



YOUR SONG IS GOODのオルガン担当/リーダー。YSIG初のDVD「PLAY ALL!!!!!!」(KAKUBARHYTHM/ユニバーサル)が大好評リリース中! 3枚組を容赦なくPLAY ALLセヨ! もちろん激!つんのめりアルバム『THE ACTION』もたのんますよ! フェスが終わって!新作の制作に突入じゃい! モロモロ詳しくはYSIGブログ〈www.kakubarhythm.com/ysigblog/〉で!