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第26回 ─ 最終回!! 一十三十一と灰汁をレコメンド!

連載
曽 我 部 恵 一、 POP職 人 へ の 道
公開
2009/10/21   18:00
テキスト
文/bounce.com編集部

キング・オブ・メロウロックが〈手書きPOP〉に挑むマンスリー連載! 曽我部恵一がいま現在気に入っている作品をストレートにレコメンド。主宰レーベル、 ROSEの最新リリース作品と合わせてご紹介します。完成したPOPとセレクション・アイテムは、タワーレコード新宿店の〈曽我部コーナー〉にて展開しますよ! 今月はなんと最終回!! ラストに相応しい作品をご紹介します。

◆今月の曽我部セレクション

一十三十一『Letters』GARURU(2009)

曽我部「これは僕がプロデュースしたカヴァー・アルバムです。〈この日までに作ってください〉って出された締め切りがキツくて、動ける日が3日くらいしかなかった(笑)。だからオケは2日くらいで作ったんです。アレンジに凝る時間がないからセッションで作ったんだけど、それがよかったのかもしれない。収録曲も曲順も決まってる状態でオファーを受けたんだけど、のりピー(酒井法子)のカヴァーが入ってるんだよね。事件前から収録が決まってたとはいえ、大丈夫なのかって気持ちもありつつ(笑)。このアルバムでもカヴァーされているフリッパーズ(・ギター)は若い頃聴いてたから、懐かしいというか、いいなぁと改めて思いましたね」

灰汁『俺らは生きて灰になる』edawakare.productions/hail(2009)

曽我部「彼らは前から知ってるんですけどね、いいんですよ。すごい好き。僕がよく行くバーで彼らがライヴをやってて。そこはKIRIHITOの(竹久)圏ちゃんも出たりするお店なんです。で、そこで彼らのライヴを初めて観て、めちゃくちゃいいと思って。レコードにシールを貼って針飛びをさせてループを作ったりしてて、なんか生々しいんですよね。歌詞には宮沢賢治的な素朴さもあったりして。彼らは他に仕事をしながら集まって音楽を作っていて、そこがまたリアルなんですよね。〈生活の歌〉だなって感じる。灰野(敬二)さんがすごい気に入ってるみたいで、ターンテーブルのKonちゃんと灰野さんと僕の3人でスタジオに入ってセッションしたこともあって、それは昔CD-Rで出したことがあるんです。灰汁はね、本当にもっといろんな人に知ってほしいんですよ」

◆今月のROSE RECORDS

aCae『THEME I』ROSE(2009)

曽我部「aCaeはソロ・ユニットなんですけど、彼はもともとバンドをやってたんです。そのバンドのデモを聴いたら、すごいよかったんですよ。フィッシュマンズmeetsモグワイみたいな感じっていうのかな。当時はあんまりない音で。それで、ROSEからCDを出さないかと思って連絡を取ったらバンドはもう解散してた(笑)。ソロになって続けてて、良くなってきたからまた出さないかって。歌モノですね。英語と日本語が混じっているような曲があっておもしろい。電子音もけっこう入ってるけど、それはエレクトロニカみたいな文脈から来てるのかなぁ」

曽我部恵一バンド“プレゼント”ROSE(2009)

曽我部「ソカバンのツアーが終わったし、新曲を出して今年を締めようかなと思って。ツアーで演奏して育ててきた曲だから、出しておこうって気持ちもあった。ツアーに来てくれたファンに対するプレゼントって意味も、もちろんあるし。来年はソカバンの音源制作は一旦置いておいて、ソロとサニーデイ(・サービス)をやりたいですね。サニーデイは、今年もレコーディングをちょろっとやってたんですけど、とりあえずはライヴをやってみて何が見えてくるのか試したい。いまは3人でライヴをやってるけど、そこからサポートを増やして行こうかなって思ってます」

曽我部恵一『Sings』ROSE(2009)

曽我部「企画モノのカヴァー集で、ライヴの時に売ってたスペシャルCDって感じなんですよね。ICレコーダーみたいなもので、趣味で録音してたんですよ。それが溜まって、弾き語りのツアーがあったから、その時に物販で売ろうと思って。ミスフィッツとかオジー(・オズボーン)なんかは、いい曲が多いから弾き語りでもできるんですよね。他にもいろいろ録ったんですよ、“瀬戸の花嫁”とか(笑)。そういうのは入れなかったけど」

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