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BABY, I LOVE YOU!

連載
NEW OPUSコラム
公開
2010/09/21   18:30
更新
2010/09/21   18:30
ソース
bounce 324号 (2010年8月25日発行)
テキスト
文/北爪啓之

 

60s風のサウンドが仕掛ける甘い罠にご用心!

 

 

60年代のガールズ・ポップを彷彿とさせる新作が3枚も足並み揃えてリリースされちゃったので、毎日浮かれっぱなしです。ピペッツやラッキー・ソウルがブレイクした2007年に続く、新世紀レトロ・ガール・ポップの第二波が到来する予感!? Don't Stop 胸キュン!

まずは、マーク・ロンソンのプロデュースでも話題となっているライクの2作目『Release Me』から。デビュー作『Are You Thinking What I'm Thinking?』のオルタナ・ポップな感じから一変して、ツィッギーばりのジャケ写に象徴される60sテイスト全開のサウンドを披露。お年頃(?)の女子4人でワイワイ楽しんでいるワケだから滅法キュートなのは当然ですが、それでもオルタナ・ロック出身だけあってここで紹介する3作品のなかではロック度がもっとも高く、ファズ・ギターも鳴り響くガレージ/モッド感覚も横溢したおキャンなガールズ・ポップンロールが堪能できます。

お次は2作目にして本邦初登場となるUSの男女4人組、スペンサー・マックギリカッティの『Games』。モータウン・スタイルを基調に、ホーンにストリングス、ハンドクラップも織り交ぜたカラフルでドリーミーなサウンドと、甘酸っぱくて品のある女の子ヴォーカルが猛烈にポップ。加えて随所にビーチ・ボーイズやロジャー・ニコルズを思わせるコーラスやメロディーも飛び出すもんだから、ソフト・ロック好きも絶対に聴き逃せない逸品です。

そして最後はラッキー・ソウル待望の2作目『A Coming Of Age』。ロネッツとジャクソン5をインディー・ポップ・マナーで融合したような心躍るアップ・チューンが満載で、時折挿まれるハチロク調のロッカ・バラードやセンチなスロウ系の出来も良く……涙がポロリ。もちろん紅一点、アリ嬢の超可憐な歌声には誰もがふたたび恋に落ちるはず。僕はデビュー時から密かに片思い続行中ですけどね。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、スペンサー・マックギリカッティのニュー・アルバム『Games』(Spencer House/Fastcut)、ライクのニュー・アルバム『Release Me』(Downtown/Geffen)、ラッキー・ソウルのニュー・アルバム『A Coming Of Age』(Ruffa Lane)