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FreeTEMPO

FreeTEMPO(半沢武志)の外仕事

連載
NEW OPUSコラム
公開
2010/12/21   16:34
更新
2010/12/21   16:35
ソース
bounce 327号 (2010年11月25日発行)
テキスト
文/澤田大輔

 

FreeTEMPO(半沢武志)の膨大なリミックス~プロデュース・ワークから代表的なものを紹介します。比較的早い時期に彼を起用したのがm-floで、2004年の彼らのリミックス集『ASTROMANTIC CHARM SCHOOL』(rhythm zone:1)にて“miss you”を疾走感たっぷりのエレポップに変換。また青山テルマ『PARTY PARTY~Thelma Remix~』(ユニバーサル:2)での“Last Letter”のリミックスも、高速で駆け抜けていくエモい仕上がりでしたが、倖田來未のダンス・ミックス集『KODA KUMI DRIVING HIT'S』(rhythm zone:3)での珍しくストレートにハウス化された“anytime”も印象的でした。そしてクラブ界隈では、2007年にブラジリアン・ユニット、カレイドの『New Sessions!』(IRMA JAPAN:4)で強烈なサンバ“Brasil”を共作(FreeTEMPO『SOUNDS』にも収録)、さらに気鋭のハウサーであるSOUND AROUNDの2008年作『Sweet Music』(Riverside:5)でもクールなリミックスを披露。また監修と選曲を担当したアパレル・ブランドのtheory発のコンピ『theory×Free TEMPO』(ユニバーサル:6)は、自身に加えSTUDIO APARTMENTにFPM、i-depなど国内のハウス・マイスターの楽曲を集めた一枚となりました。

一方、プロデュース業で特筆すべき作品は、SAWAによる2008年のCDデビュー作『COLORS』(Cyclops:7)。ハウスを基調としつつ突き抜けたポップネスを備えたそのサウンドは、その後多く登場することになる女子ダンス・ポップの先駆けと言えるものでした。ちなみに2009年の『JUDY AND MARY 15th Anniversary Tribute Album』(エピック:8)ではそのSAWAを起用して、ポップンロールな“RADIO”をシティー・ポップ調にリメイクするという大胆さを見せたりも。他にカヴァーもので注目だったのは、2007年のbird『BIRDSONG EP』(ユニバーサル:9)に収められたオリジナル・ラヴの90sクラシック“月の裏で会いましょう”の爽快な4つ打ちアレンジでしょう。また映画関連でも、全編を一手に担当したサントラ『シャカリキ!』(ユニバーサル:10)ではダンス・トラックのみならずスウィンギンなジャズやノーブルなピアノ曲などを展開し、さらに「重力ピエロ」の音楽をもとにしたコンピ『a circus troupe~Gravity's Clowns: Music from and inspired by the motion picture~』(トイズファクトリー:11)ではテーマ曲をポップに味付けしています。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、m-flo『ASTROMANTIC CHARM SCHOOL』(1)、青山テルマ『PARTY PARTY~Thelma Remix~』(2)、倖田來未『KODA KUMI DRIVING HIT'S』(3)、カレイド『New Sessions!』(4)、SOUND AROUND『Sweet Music』(5)、コンピ『theory×Free TEMPO』(6)、SAWA『COLORS』(7)、コンピ『JUDY AND MARY 15th Anniversary Tribute Album』(8)、bird『BIRDSONG EP』(9)、サントラ『シャカリキ!』(10)、コンピ『a circus troupe~Gravity's Clowns: Music from and inspired by the motion picture~』(11)

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