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UK BASS FUTURE

連載
NEW OPUSコラム
公開
2011/01/07   21:21
更新
2011/01/07   21:21
ソース
bounce 328号 (2010年12月25日発行)
テキスト
文/入江亮平

 

ダブステップ以降のUKベース・ミュージック

 

ルーツ・レゲエ周りの仕事は言わずもがな、ポスト・パンクや辺境ファンクまで手広く、そして手厚く〈ベース・ミュージック〉を断固として支持してきたUKの名門ソウル・ジャズ。そこから届いた2つのコンピを紹介しよう。

まずは『Riddim Box』。M.I.A.というフィルターを通した希薄な情報と想像で埋めてる間に、バイリ・ファンキにしろデジタル・クンビアにしろ、ほとんどの人が実態を掴めずに移ろう時間軸のなか、レイヴィーでミニマルなラガ・トラックや2ステップの始祖MJコールが汁ったビートでケツを揺らす〈UKファンキー〉を産地直送で詰め込んだ2枚組である。

もう一枚の『Future Bass』には、このUKベース・カルチャーの体で汗にまみれながら自然に腰を振れるフォー・テットや、可哀想なほどダブステップの救世主として熱い視線を注がれるラマダンマンらが、低音の〈鳴り〉や〈表情〉を実に豊かに操る様子を搭載。〈21世紀のリディム〉はこの2タイトルのなかで確かに鳴っている。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、コード9やクレイジー・カズンズ、シャイスティらの楽曲を収めたUKファンキーのコンピ『Riddim Box』、アントールドやマラらの楽曲を収めたコンピ『Future Bass』(共にSoul Jazz)