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『頂上体験〜曇りなき世界 SACD〜SHM 仕様〜聴き比べサンプラー』

カテゴリ
o-cha-no-ma LONG REVIEW
公開
2011/01/17   19:26
更新
2011/01/17   19:37
ソース
intoxicate vol.89 (2010年12月20日発行)
テキスト
北村晋(タワーレコード本社)

究極のSA-CD~SHM仕様~キャンペーン開催中!

オーディオ界が元気である。少しでも良い音で好きな音楽を聴きたいという欲求は、至極全うな音楽ファンであれば誰でも持っているはずだ。携帯音楽プレーヤーでは飽き足らず、あらためて据え置きのコンポを買い揃える方が老若男女問わず増えていると聞く。家庭で音楽を鳴らせる環境は逆に悪化しているだろうから、このニュースは音楽業界としては極めて歓迎すべきだろう。ソフトに関しても通常のCDではなく、圧縮音源でもないデータ量が豊富なハイレゾ音源が今、求められている。

しかし、当たり前であるが対応できるソフトが無ければ話にならない。できる限りマスター音源に近い音で聴きたいという究極の要望に対する答えのひとつとして、ユニバーサル ミュージックが2010年の6月よりSACDのソフト発売に再び取り組んだ。しかもハイブリッド盤ではなく、シングルレイヤーのSACD。しかもSHM仕様という究極のチョイス。業界内では否定的な意見が当初多かった。しかし、である。蓋を開けると予想外の反応があった。売れているのである。SACDプレーヤー(ユニバーサル・プレーヤーも含む)は高い、と思っている方が多いのかも知れないが、今や実勢価格数万円の投資でCDの約7倍と言われる情報量を自宅で聴くことができるのである。実際にSACDプレーヤーも前年比ベースで伸びているとのこと。この機会を逃す手はない。

あえてSACDシングルレイヤーのソフトが欲しい、という硬派な音楽好きの方を応援して、タワーレコードではSACDキャンペーンを開催中である。2011年1月末までで発売点数が80点を超える今回のラインナップは、ロックからジャズそしてクラシックまで、良い音で聴きたかったあの名盤がいくつも揃っている。中でも一番売れているのは、第1回発売スティーリー・ダンの『彩(エイジャ)』だ。2010年の最新DSDリマスターというポイントも大きい。何度も擦り切れるくらい聴いた音にもかかわらず、これまで聴けなかった音色や意図が聴こえてくる快感は何にも代えがたい体験。ジャズでは1月末にヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウンが発売予定。ヴォーカルがどのように実体化されるのか。今から楽しみである。そして2010年11月にリリースされたクライバーのベートーヴェン5&7番。オリジナル盤としてCDで発売された時の音と比較すると、音の鮮度と情報の多彩さ、そして何よりクライバーの圧倒的存在感に押しつぶされる。

実際CDの音と比較してどうなのよ、という方には『頂上体験~』サンプラーがまずはお勧め。¥1,500で今回のSA-CD~SHM仕様盤と、SA-CD/CDハイブリッド盤の合計3種の音が体感できる。ジャンルも様々なのでこれを試金石にしてはどうだろう。究極の一歩を踏み出すか、それとも留まるかは聴き手次第である。しかし、一度聴くと決して戻れない世界であることだけはお伝えしたい、と思う。

【TOWER RECORDS 必ずもらえるキャンペーン開催】SA-CD~SHM仕様~