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ストーンズ・スロウ15周年!!

ディスクガイド――(2)

連載
Discographic
公開
2011/05/27   23:25
更新
2011/05/27   23:25
ソース
bounce 330号 (2011年3月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/池谷昌之、入江亮平、金 雄大、佐藤大作、田中直樹、出嶌孝次

 

SAVATH & SAVALAS 『La Llama』 Stones Throw(2009)

アルバムごとに異なるレーベルからリリースしてきたスコット・ヘレンを中心にしたプロジェクトの4作目。ここではメンバーが共有している70年代の南米、主にブラジル音楽への愛情を消化したサイケでフォーキーなエレクトロニカを展開。*田中

VARIOUS ARTISTS 『The Minimal Wave Tapes Volume One』 Minimal Wave/Stones Throw(2009)

ポスト・パンク文脈のレアな80年代電子音楽をNYで発掘しているミニマル・ウェイヴの復刻ワークスを、オーナーのヴェロニカとPBWが共同でCDにコンパイル。PBWの昔やっていたバロン・ゼンにも通じる格好良いシンセ・ポップ集です。*出嶌

PEANUT BUTTER WOLF 『Straight To Tape 1990-1992 PBW(2009)

当初はツアー会場でのみ入手可能だった一枚。サンノゼの実家暮らしだった頃のPBW社長が、近所のMCたちを集めて部屋で録ったという粗削りな音源集だ。相棒のカリズマ以外は無名の面々だし録音状態も相当悪いが、恐れ知らずな勢いがエモい! *出嶌

STRONG ARM STEADY 『In Search Of Stoney Jackson』 Stones Throw(2010)

西海岸アンダーグランドの雄がマッドリブとまさかのコラボ。ファンキーでソウルフルなトラックの上にちびりそうなギャングスタ・ラップが乗るだけで、こんなにもクソ格好良くなるなんて! コロンブスの卵な傑作だ。*金

MAYER HAWTHORNE 『A Strange Arrangement』 Stones Throw(2009)

いかにも7インチ愛に溢れたお洒落ナードな佇まいを微笑ましく思って聴いたら、中身にブッ飛んだ人も多いのではないだろうか。ミシガン出身で現在はLA在住のヒップホップDJが、自身の歌と演奏のみで生み出したエイリアスがメイヤー・ホーソーンだ。往年のミラクルズを連想させる“Just Ain't Gonna Work Out”をはじめ、ニュー・ホリデイズのカヴァー“Maybe So, Maybe No”、スティーリー・ダン風の“Green Eyed Love”など、ソウル遺産への敬意をオマージュ以上の何かへ昇華させたエヴァーグリーンな傑作。以降はスヌープのリミックス仕事などを経て、待望の新作もそろそろ? *出嶌

DIMLITE 『Prismic Tops』 Stones Throw(2010)

エレクトロニカやサイケ・ポスト・ロックの系譜に連なる才能ながら、LAアンダーグラウンド・ヒップホップへの深い理解も窺える奇抜で新しいセンスが見事にレーベルと共鳴。フライング・ロータスらと共に現行シーンを牽引するスイスのビートメイカーが放った2作目。*田中

MATTHEW LARKIN CASSELL 『The Complete Works』 Stones Throw(2010)

コン&アミールのミックスCDで脚光を浴びた70s西海岸のシンガー・ソングライター。日本ではアルバム復刻もあったが、この全曲集はマッドリブのネタ使いが契機になったのだそう。ジョン・ヴァレンティに通じるメロウ・ソウル~AORが最高! *出嶌

VARIOUS ARTISTS 『Black Man's Cry: The Inspiration Of Fela Kuti』 Now-Again(2010)

アフロビートにどっぷり心酔したフェラ・クティ後継者たちの名演を、新旧問わず詰め込んだ圧巻のコンピ。フェラの偉業に敬意を払った迫力のグルーヴそのものも興味深いが、音源の出所の幅広さにイーゴンの目利きぶりが感じられるのも魅力。*佐藤

SEU JORGE AND ALMAZ 『Seu Jorge And Almaz』 Now-Again(2010)

ブラジルのスラムを描いた映画「シティ・オブ・ゴッド」への出演でも知られるシンガーが、ナウ・アゲインと運命的に邂逅した名作。サイケに浮遊する演奏と渋味たっぷりの歌声がとんでもなく胸に沁みる。ロイ・エアーズなどのカヴァーも素晴らしい。*佐藤

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