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DEAR MILES DAVIS

連載
NEW OPUSコラム
公開
2011/07/11   15:39
更新
2011/07/11   15:40
ソース
bounce 333号 (2011年6月25日発行)
テキスト
文/山西絵美

 

トリビュート盤に帝王への愛を込めて……

 

マイルス・デイヴィス没後20年を迎える今年、夏から秋にかけてリイシュー企画も続々と組まれているようですが、ここではそれより一足先に到着したトリビュート盤を紹介しましょう。まずは、86年作『Tutu』を手掛けたマーカス・ミラーによる、トランぺッターのクリスチャン・スコットを連れ添ってのライヴ再現盤『Tutu Revisited』。あっさりしたスコットのソロに賛否はありそうですが、そのぶんリーダーが得意のピッキングを駆使したグルーヴィーなベース演奏が楽しめ、『Tutu』の新たな魅力を発見できます。ちなみに、晩年のマイルスの愛奏曲でもあったマイケル・ジャクソン“Human Nature”をアンコールで披露するなんてサプライズも!

続いては、NYの大学教授・ジェレミー・テイラーがジャマイカのミュージシャン(クレジットは不明)を集めて81年に録音するも、そのままお蔵入りになっていた『Reggae Interpretation Of Kind Of Blue』。レゲエ特有の跳ねたビートを得て、モード・ジャズのクラシックが躍動的に生まれ変わっているんですが、何でも各曲のダブをブルワッキーが手掛けているとかで! 過剰に飾り立てるのではなく、ストイックに音を抜いていく当時のNYらしいダブワイズを体験できるという意味でも貴重な作品ですよ。

▼文中に登場した作品

左から、マーカス・ミラーのニュー・アルバム『Tribute To Miles Davis』(3 Deuces/ビクター)、ジェイミー・テイラーの81年作『Reggae Interpretation Of Kind Of Blue』(Secret Stash/ZOUNDS!

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