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ECHOCORD

連載
NEW OPUSコラム
公開
2011/08/04   18:54
更新
2011/08/04   18:55
ソース
bounce 331号 (2011年4月25日発行)
テキスト
文/佐藤大作

 

そろそろ基礎から次のステップへ参りましょう

 

ミニマル・テクノを掘り下げていて、不意に行き先に迷ったら歩みを止めて、〈そうだ、ベーチャン聴こう〉と、色褪せぬ神話に触れるのもいいかもしれない。けれども、CD10作品目(12インチは50作品)のリリースを迎えた北欧はデンマークのエコーコードには、そんな思いもどこかにブッ飛ばすほどド迫力のダビー・テックがひしめいていることをお忘れなく。

そもそも同レーベルの首謀者であるケニス・クリスチャンセンは、本家ベーシック・チャンネルのマスタリング・エンジニアを務めたポールことステファン・ベトケに惚れ込まれ、DJとして彼のパーティーにブッキングされまくっていたらしい。エコーコードとは、そのように正統派ベーチャン・チルドレンとして申し分のない経歴を持つ男が立ち上げたブランドなのだ。2002年の設立以来、彼は先駆者に敬意を払いつつ、神話の続きを物語ってきた。第10弾CDとして〈記念祭〉と名付けられた今回のコンピ『Echocord Jubilee Comp.』には、硬質ながらハンパない立体感でストイックにハメ込んでくれるダビー・テックの最新の魅力が余すところなく詰め込まれている。いざ、夢幻の空間へ!

▼文中に登場した作品

エコーコード初のコンピ『Echocord Jubilee Comp.』(Echocord/OCTAVE)

▼エコーコードの作品を一部紹介

左から、クアンテックの2008年作『Unusual Signals』、フラクションの2010年作『Perfused』、レゾエの2011年作『The Black Void Of Space...』(すべてEchocord)