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MUTE BEAT

連載
NEW OPUSコラム
公開
2011/08/12   18:00
ソース
bounce 332号 (2011年5月25日発行)
テキスト
文/宮内 健

 

伝説のダブ・バンドが残した貴重な作品が続々!

 

いまでこそ〈ダブ〉という単語も日本で広く知られるようになったが、その先鞭を付けたのは間違いなくMUTE BEATだ。小玉和文らを中心として82年に結成。メンバーにエンジニアを擁し、音楽表現のひとつとしてダブという手法を積極的に採り入れ、ヒリついた空気を、日だまりのぬくもりを、そして遠くこだまする叫びを(生のダブワイズで)描いていった。そんな彼らの重要作がタワレコ先行で、相次いで登場した。リマスターされた『STILL ECHO』は、彼らのオリジナル作『Flower』(87年)を発表する前夜、86〜87年にリリースした3枚の12インチの楽曲を集めたもの。ワシントンDCのゴー・ゴーまで採り入れる振り幅は大きいが、孤高のサウンドはこの時点で確立されていた。

そして、まさにお宝映像!と言えるDVD「GLADDY meets MUTE BEAT」は、23年の時を経て発掘された初の映像作品。“After The Rain”から始まる彼らのライヴ8曲に、スカ創成期から活躍するピアニスト、グラッドストーン・アンダーソンとのセッションなど全19曲を収録。音質も良く、当時のMUTE BEATが繰り広げていたスリリングなステージを追体験できるのが嬉しい。

▼文中に登場した作品

左から、リイシューされたMUTE BEATの87年作『STILL ECHO』(OVERHEAT)、MUTE BEATのライヴDVD「GLADDY meets MUTE BEAT」(OVERHEAT)